入構したときは安全性試験の一つである「分解度試験」を行う久留米事業所に配属され、慣れない機器分析と、初めてのGLP(優良試験所基準)という試験実施体制に非常に苦戦した覚えがあります。
目の前の試験をこなす事でとにかく精一杯でしたが、年数を経て、経験を重ねたことで、自分の力で試験に取り組むことができるようになりました。
日田事業所に異動となってからは、全く新しい業務内容ではありましたが、今まで得た知識・経験を仕事に生かせるようになれたと思います。
現在、私は試験責任者として試験や現場担当者の管理も行っています。
Ames試験は年間を通して非常に多くの件数を実施しています。そのため、試験や現場の管理を確実に行わないと業務が滞ったり、事故が発生する可能性があるため、非常に重要な仕事として毎日慎重に取り組んでいます。
また、久留米事業所での経験を生かし、まだ実施可能な試験機関は国内ではごくわずかである「ガスAmes試験」を担当しています。ガスAmes試験は、従来のAmes試験の手法では難しいとされる、ガス状物質及び37℃以下でガス状となって揮散する高揮発性物質の変異原性評価です。今までコツコツと勉強し身につけてきた知識や技術を生かすことができることにとてもやりがいを感じています。
また、関連して、ガスAmes試験の対象となる物質よりもやや沸点の高い揮発性化学物質のAmes試験法開発にも自主研究として取り組み、今年、この自主研究に関して初めて学会発表を行いました。「新たな試験法・評価法の開発」に自ら取り組むことができ、更なるやりがいと責任を感じます。
将来は、これら自主研究成果の論文化を目指したいと考えています。