I　石綿障害予防規則（石綿則）制定の経緯

• 平成7年
  生産性の高いアモサイト（茶石綿）およびクロシドライト（青石綿）含有製品の製造等禁止
• 平成16年10月1日
  クリソタイル（白石綿）等の石綿含有セメント円筒等の製造等禁止
  ◇1970〜80年代に輸入された石綿の多くは建材として使用。
  　今後、この時期に建築された建築物等の解体作業の増加が予想。
  ◇このため、今後の石綿ばく露防止対策は建築物等の解体作業が中心となる。
• 平成17年2月24日
  対策を講ずべき措置が、特化測に定める他の化学物質と大きく異なるため、新たに石綿障害予防規則を制定、公布。平成17年7月1日　施行

重点対策

1. 石綿等が使用されている建築物等の解体等の作業における石綿ばく露防止対策
2. 石綿等が吹き付けられている建築物の管理
3. 石綿含有製品の計画的な代替化の促進

石綿等：石綿および石綿を1％を超えて含有する製品等

（１）解体作業（改修含む）

1. 事前調査
   使用の有無（目視、設計図書等）
   有無不明のときは分析調査（重量比1％を超えているか）、記録
2. 作業計画
   作業方法、順序、発散防止、抑制方法、ばく露防止方法
3. 届け出
   作業の届け出、所轄の労働基準監督署長
4. 特別教育
   労働者教育
   有害性、使用状況、発散抑制措置、保護具の使用方法、その他必要事項
5. 作業主任者
   特化物作業主任者から選任
   局排、プッシュプル換気装置、除塵装置等の点検（1回以上／月）
   保護具の使用状況の監視、作業方法の決定／指揮
6. 保護具等
   呼吸用保護具（防じんマスク）、作業衣または保護衣、保護具等の保管
7. 湿潤化
   著しく困難な場合を除き、湿潤化を行う
8. 隔離・立入禁止等
   吹き付け石綿の除去時、他の場所から隔離
   作業者以外の立入禁止
   立入禁止の表示
9. 注文者の配慮

（２）石綿等が吹き付けられている建築物の管理

1. 吹き付け石綿の除去
2. 封じ込め（固化剤を浸透）
3. 囲い込み（石綿を含有しない製品で覆う）

II　労働安全衛生法施行令の一部を改正する政令

　石綿障害予防規則等の一部を改正する省令が、平成18年8月2日に公布され、アスベストを0.1重量％超えて含有するものの輸入、製造、使用を禁止。平成21年9月1日施行。