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重さを量るには分銅が、長さを測るにはものさしといった「標準」が必要です。同じように、化学物質の濃度を測定する標準には「標準物質」(標準ガス、標準液)というものを使います。
私の所属する化学標準部門では、「計量法」という法律で定められている「国家標準」としての標準物質(標準ガス、標準液)の開発・製造・維持を行っています。その中で私は、標準ガスを扱う部署に所属しており、主にガスメーカーさんが製造した標準ガスの濃度が正しいかを確かめる試験や、ガスの濃度を決定する試験を担当しています。
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入った当初は、部署の業務や機器の使用方法等、なにも分からない状態からのスタートで、先輩に一から教わりながら覚えることで精一杯でした。それでも今では、依頼の状況に応じてスケジュールを組んだり、自分で業務に取り組めるまで成長しました。より複雑な試験にも対応できるようになってきました。 |
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2年生の時に、アジア各国の標準ガスに関わる機関が集まる国際会議で発表することになりました。日本の代表として出席したので、とても緊張しましたが、発表内容が伝わったときは達成感を得ることができました。また他国での標準ガスの開発状況や、研究成果等を知ることができ、勉強になっただけでなく、現在行っている業務が世界につながっていることを実感し、大きな責任とやりがいを感じました。
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依頼が多い時期は難しいこともありますが、ある程度自分でスケジュール調整ができるので、メリハリをつけて働くことができています。また、休暇を利用して帰省や旅行もでき、充実しています。
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今後、もっと知識や技術を身につけ、現在ある方法通りに行うだけでなくて、より精確で効率的な測定方法を提案・開発できたらと思います。そして、測定結果の信頼性を高めることに少しでも貢献していきたいです。
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