濃縮度試験で水又は餌を介して魚に化学物質を一定期間暴露し、その化学物質がどの程度体内に蓄積されるのかを調べます。
国内最大規模のGLP適合試験施設として、標準法である水暴露法(OECDテストガイドライン305-I)及び難水溶性物質に適した餌料投与法(OECDテストガイドライン305-III)について、豊富な実績を有します。また、コイやニジマスを含む様々な種を用いて試験を実施することができます。
40年以上に渡り4,000物質を超える試験実績を有しており、難水溶性物質、揮発性物質、高分子フロースキームによる試験が困難な反応生成物等、濃縮度試験を実施する上で高度な技術が要求される物質についても対応が可能です。
化学物質の生物蓄積性に関する評価は、化審法に定められた「魚介類の体内における化学物質の濃縮度試験」及びOECD テストガイドラインによって実施されています。OECDテストガイドライン305については、2012 年10 月に改正され、新テストガイドライン(Bioaccumulation in Fish: Aqueous and Dietary Exposure)が発効されました。化審法においても、テストガイドライン305 に合わせて試験法が2018年4 月に改正されました。
新試験法では、試験方法や生物蓄積性を評価するエンドポイントが複数存在し、その試験方法の選択や試験設計の妥当性がより科学(専門)的に求められるようになります。本機構は餌料投与法についても約20 物質の試験実績があり、新試験法に関する研究成果はOECDテストガイドラインのガイダンスドキュメントにも多数引用されています。