自動車、家電、建築材料等に用いられる樹脂材料は、衝突や落下等の衝撃に耐える性能が必要です。樹脂材料の耐衝撃性は、シャルピー衝撃試験及びアイゾット衝撃試験で評価されます。瞬間的に大きな衝撃を与えた時の樹脂材料が、もろく弱いか粘り強いかを調べます。
また、計装化装置により衝撃強さだけでなく、衝撃挙動も把握できます。(振り子エネルギー:4.0J, 7.5J, 15J)
試験片に振り子(ハンマ)で衝撃を与え、破壊した時に吸収される衝撃エネルギーを測定します。また、試験片に切欠き(ノッチ)を入れて応力を集中させる場合とノッチを入れない場合があります。
プラスチック製品の低温雰囲気下での耐衝撃性評価
ノッチの有無及びノッチ形状の違いによるノッチ効果
複合材料の耐衝撃性評価
計装化装置による衝撃挙動の詳細把握(下図)
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図1 荷重―変位線図(ぜい性破壊) |
図2 荷重―変位線図(低延性破壊) |
シャルピー衝撃試験 | アイゾット衝撃試験 | |
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原理 | 試験片の両端部を水平な支持台に載せ、試験片中央を通過する振り子で破壊する。
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試験片の両端部を水平な支持台に載せ、試験片中央を通過する振り子で破壊する。
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適用規格 | JIS K 7111-1,2,ISO 179-1,2 ASTM D 6110 |
JIS K 7110,ISO 180,ASTM D 256 |
装置仕様 | DIGITAL IMPACT TESTER (株)東洋精機製作所製 | |
振り子 エネルギー |
0.5J, 1.0J, 7.5J, 15J | 1J, 2.75J, 5.5J, 11J, 22J |