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塩素化パラフィンの分析

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塩素化パラフィンの分析

 塩素化パラフィン(Chlorinated paraffins)は直鎖状の炭化水素に塩素が置換した化合物の総称で、これまでに潤滑油、可塑剤及び難燃剤等として広く使用されてきました。塩素化パラフィンは直鎖状の炭素の数により、以下の3種類に分類されています。

  • 炭素数10から13…短鎖塩素化パラフィン(SCCPs)
  • 炭素数14から17…中鎖塩素化パラフィン(MCCPs)
  • 炭素数18以上…長鎖塩素化パラフィン(LCCPs)

 このうちSCCPs (塩素化率48%以上)は、環境への残留性及び生物への蓄積性が確認されたため、「残留性有機汚染物質に関するストックホルム条約」(POPs条約)の第8回締約国会議(COP8)において同条約の附属書A(廃絶)に追加されました。これを受けて、日本国内においても「化学物質の審査及び製造等の規制に関する法律」(化審法)の第一種特定化学物質に指定されています。
 また、MCCPs (塩素化率45%以上)についても、POPs条約のCOP12(2025年4月開催) にて附属書A(廃絶)への追加が決定したため、SCCPsと同様に、化審法の第一種特定化学物質に今後指定される予定です。
 これらの規制に対応するため、製品中の塩素化パラフィンの含有分析が必要となる場合があります。本機構では各種製品中のSCCPs及びMCCPs分析を承っていますので、まずはお気軽にお問合せください。

図1 SCCPsの構造式の一例(C10 H17 Cl5)
図1 SCCPsの構造式の一例(C10 H17 Cl5)
図2 MCCPsの構造式の一例(C14 H24 Cl6)
図2 MCCPsの構造式の一例(C14 H24 Cl6)

■分析概要

対象製品から塩素化パラフィンを溶媒抽出し、液体クロマトグラフ-タンデム質量分析計(LC-MS/MS)等で分析します。
定量下限値は製品の性状等により異なりますが、通常は10〜50 mg/kg (ppm) 程度です。