デクロランプラス(Dechlorane Plus)は有機塩素系難燃剤としてケーブルの被覆材等のゴム製品、プラスチック等に使用されてきました。この物質は難分解性、高濃縮性及び長期毒性を有することから、2023年5月に開催されたPOPs条約※1の第11回締約国会議(COP11)において、同条約の附属書A(廃絶)への追加が決定され、日本国内においても化審法※2の第一種特定化学物質に2025年以降に指定される予定です。今後は一部の用途を除き、デクロランプラスが使用されている製品の輸入の禁止等の措置が取られます。
本機構では、高分解能ガスクロマトグラフ質量分析計(GC-HRMS)等を用いた製品中のデクロランプラスの微量分析が可能です。製品ごとに適した前処理方法を適宜選択することで正確な定量を実施し、定量下限値は1〜10 ng/g (ppb) 程度 (試料の種類による) です。
この他にもポリ塩化ビフェニル(PCB)、ペンタクロロフェノール(PCP)等、様々な化審法の第一種特定化学物質の分析に対応していますので、まずはお問い合わせください。
※1 残留性有機汚染物質に関するストックホルム条約
※2 化学物質の審査及び製造等の規制に関する法律