半導体業界では、使用するガス中の不純物である水分が、製品の品質に影響を与えることが知られています。また、不純物として含有する水分が濃度の安定性に影響することから、標準ガスにおいても水分濃度管理は非常に重要です。
水分計は、比較的安価な静電容量式や温度低下により水分が結露する原理を応用した鏡面冷却式など、各種原理のものが市販されています。
しかし、微量水分領域(1.2 vol ppm以下、霜点温度 -75 ℃以下)の測定では、同じ水分を複数の水分計で測定した結果が一致せず、測定の信頼性が疑われる場合があります。
2009年5月に国立研究開発法人産業技術総合研究所(産総研)において微量水分標準が確立されたことから、本機構は、産総研にトレーサブルな水分計を用いて、水分計校正業務を実施しています。
(担当:化学標準部)