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研究開発

Tox-Omicsにおける取組

◆はじめに

 2011年度に経済産業省の事業として5か年の「ARCH-Tox」プロジェクト*1が始まりました。
 ARCH-Toxプロジェクトは、国立医薬品食品衛生研究所 安全性生物試験研究センター安全性予測評価部の小島肇室長をプロジェクトリーダーとして、in vivoでの遺伝子発現解析等のオミクス技術に基づく試験法開発を行う「Tox-Omics*2」サブプロジェクトと、in vitroの試験法開発を行う「Tox-in vitro*3」サブプロジェクトで構成されており、化学物質の有害性を評価するための迅速かつ効率的な手法の開発等を行うことを目的としています。

 Tox-Omicsは2001-2005年度に実施されたNEDO事業「高機能簡易型有害性評価手法の開発/遺伝子発現解析技術を用いた発がん性予測手法の開発」をベースに、更に腎臓における発がん性、神経毒性等の新たなエンドポイントを加えたサブプロジェクトです。また、Tox-in vitroは2006-2010年度に実施されたNEDOでのin vitro試験法開発のプロジェクトの後継として、肝毒性、腎毒性、神経毒性等が加えられたサブプロジェクトです。

*1 経済産業省の「石油精製物質等の新たな化学物質規制に必要な国際先導的有害性試験法の開発」の呼称
*2 ARCH-Toxプロジェクトにおける「研究開発項目@遺伝子発現変動データから各種毒性の発現可能性を取得する手法の開発」の呼称
*3 ARCH-Toxプロジェクトにおける「標的臓器毒性等の毒性やヒト代謝機能の影響を検出し得る細胞試験法(in vitro 試験法)の開発及び、これら試験法等の複数の細胞試験法を迅速かつ効率的に実施可能なHTP試験システムの開発」の呼称

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◆Tox-Omicsの研究内容

 Tox-Omicsでは、単一の動物試験で得られる臓器サンプル等を用いて、その遺伝子発現量の変化を捉えることにより、発がん性、一般毒性、神経毒性等の多様な毒性エンドポイントに関する情報を得る手法を開発することを目的としています。具体的には、28日間反復経口投与毒性試験 (例:化審法スクリーニング毒性試験、OECDテストガイドライン407) のみで、複数の毒性を検出する試験系を構築するために、生体内で生じる遺伝子発現変動と各毒性影響との関連を捉えるための試みを進めました。発がん性及び一般毒性については、いずれにおいても、最も標的性が高い肝臓及び腎臓に関する取組を行いました。また、神経毒性については、本プロジェクトではフィージビリティ研究と位置づけ、特定の脳部位に着目した解析を行うとともに、従来の28日間反復投与毒性試験では評価が困難であった発達神経毒性についても、28日間反復投与毒性試験の枠組みで知見を得るための取組も進めました。
 最終的には、最大でも28日間の投与のみで発がん性、神経毒性など多岐にわたる毒性影響が、従来よりも高精度かつ短期間かつ少数の動物で評価可能となり、3Rsにも貢献できる試験法となるものと期待されます。


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◆動物試験
@Tox-Omicsで使用したプロトコール

 Tox-Omicsで実施した動物試験は主には以下のプロトコールで実施しています。
なお、Tox-Omicsでは開発を行う上で下記の動物試験系による試験を行っていますが、評価を行う際には詳細なプロトコールに記載のある簡易な動物試験で評価が可能です。

参考ガイドライン OECDテストガイドライン407
「新規化学物質等に係る試験の方法について」に定める「哺乳類を用いる28日間の反復投与毒性試験」
※これらのガイドラインにデータ取得のためのサテライト群の設定等を追加
動物系統 Crl:CD(SD)雄ラット、投与開始時5週齢
投与期間 
及びサンプリング
28日間 
投与後、1日目、7日目、14日目、28日目でサンプリング
投与経路 強制経口
用量設定 7日間の予備試験 (一般状態観察、体重測定、剖検、器官重量測定) を実施し、28日間反復投与しても瀕死や死亡等の重篤な毒性影響が発現しないと予想される用量を高用量とし、その5分の1を低用量として設定。 
また、各被験物質において媒体対照群を設定。
群構成 5匹/群 
(マイクロアレイ解析は3匹/群で実施)
麻酔法 CO2/O2混合ガス麻酔(CO2:O2混合比=4:1)
予備検討として3物質についてイソフルラン麻酔も実施
動物試験測定項目 ・一般状態観察 ケージから取り出す際の反応、手にとっての詳細な観察、アリーナ内での行動の観察
・機能検査 反応性 (視覚、聴覚、痛覚、瞳孔反射、空中正向反射)、握力、自発運動量
・体重測定
・摂餌量測定
・尿検査 尿量、色調、濁り、尿浸透圧、pH、蛋白、ケトン体、糖、潜血、尿沈渣
・血液学的検査 赤血球数、ヘモグロビン濃度、ヘマトクリット値、平均赤血球容積、平均赤血球ヘモグロビン量、平均赤血球ヘモグロビン濃度、血小板数、網状赤血球数比率、白血球数、白血球百分率、好中球、リンパ球、好酸球、好塩基球、単球、大型非染色球、プロトロンビン時間、活性化部分トロンボプラスチン時間
・血液生化学的検査 アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ、アラニンアミノトランスフェラーゼ、アルカリ性フォスファターゼ、コリンエステラーゼ、g-グルタミルトランスペプチダーゼ、総コレステロール、トリグリセリド、尿素窒素、クレアチニン、総蛋白、アルブミン、A/G比、血糖、総ビリルビン、総胆汁酸、無機リン、カルシウム、ナトリウム、カリウム、塩素
・病理学的検査 剖検、器官重量測定、病理組織学的検査
遺伝子発現量解析対象臓器 肝臓、腎臓

 

A被験物質一覧及び動物試験結果

 Tox-Omicsで用いた被験物質の一覧を以下に示します。また、肝毒性及び腎毒性に関する解析に用いた動物試験については、化学物質名をクリックするとその動物試験の報告書を見ることができます。また、これらの動物試験結果 (31物質、32試験のデータ) は既に独立行政法人製品評価技術基盤機構 (NITE) にて公表されている「有害性評価支援システム統合プラットフォーム(HESS)」及びHESS-DB (2015年7月版) に収載されました。

Chemical Name 略名 CAS RN 投与量 (mg/kg/day)
1,2,3-Trichloropropane TCP 96-18-4 0、15、75
1,2-Dibromoethane EBD 106-93-4 0、15、75
1-Amino-2,4-dibromoanthraquinone ADBAQ 81-49-2 0、200、1000
2,2-Bis(bromomethyl)-1,3-propanediol DBNPG 3296-90-0 0、200、1000
2-Amino-4-nitrophenol 4-NAP 99-57-0 0、150、750
4,4’-Thiobis(6-tert-butyl-m-cresol) TBBC 96-69-5 0、60、300
4-Hydroxy-m-phenylenediammonium dichloride AMIDOL 137-09-7 0、20、100
Anthraquinone AQ 84-65-1 0、200、1000
Benzyl acetate BA 140-11-4 0、200、1000
Bromodichloromethane BDCM 75-27-4 0、40、200
Bromodichloromethane/イソフルラン麻酔 BDCM_I 75-27-4 0、40、200
Carbon tetrachloride CCl4 56-23-5 0、20、100
Chlorothalonil CTN 1897-45-6 0、100、500
Cisplatin (経口投与) CP (gav.) 15663-27-1 0、0.75、3.75
Cisplatin (静脈注射) CP (iv.) 15663-27-1 0、0.15、0.75
Dipropylene glycol DPG 25265-71-8 0、200、1000
Ethylenediamine dihydrochloride En・2HCl 333-18-6 0、100、500
3-(4-Chlorophenyl)-1,1-dimethylurea [Monuron] CMU 150-68-5 0、40、200
N,N'-Dinitrosopentamethylenetetramine DNPT 101-25-7 0、40、200
N-Nitrosodimethylamine DMN 62-75-9 0、0.8、4
Nitrilotriacetic acid trisodium monohydrate Na3-NTA-H2O 18662-53-8 0、200、1000
Ochratoxin A OTA 303-47-9 0、0.2、1
Phenolphthalein PP 77-09-8 0、200、1000
Phenylbutazone PBZ 50-33-9 0、40、200
Potassium bromate (1〜14日間投与.28日間投与) KBrO3 7758-01-2 0、20、100
Bis(p-chlorophenyl)Sulfone DCDPS 80-07-9 0、50、250
Tricresyl Phosphate (isomer mixture) TOCP 1330-78-5 0、40、200
Tris(2-chloroethyl) Phosphate TCEP 115-96-8 0、80、400
o-Anisidine hydrochloride o-AH 134-29-2 0、140、700
o-Anthranilic acid 2-AA 118-92-3 0、200、1000
o-Nitroanisole o-NA 91-23-6 0、80、400
p-Nitroanisole pNA 100-17-4 0、100、500
tert-Butyl alcohol
(28日間投与ではイソフルラン麻酔も実施)
TBA 75-65-0 0、200、1000

CAS RN VERIFIED PARTNER

 

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◆遺伝子発現量解析

Tox-omicsで実施した遺伝子発現量解析は以下のプロトコールで実施しています。
また、詳細なプロトコールはこちらからダウンロードできます。

@ マイクロアレイ実験 (概要)
採材法 (肝臓)
腹部大動脈から放血して安楽死させ、重量を測定後、外側左葉の中央部から門脈側とその反対側を結ぶ対角線に沿って2〜3 mm幅の組織片を採取し、重量の5倍量以上のRNAlater®(Ambion, Inc.)に浸漬
(腎臓)
・腎臓全体
腹部大動脈から放血して安楽死させ、左右別々に重量を測定後、右側の中央部から乳頭を含むように横断で4〜5 mm幅の組織片を採取し、RNAlater®に浸漬
・腎臓部位別
腹部大動脈から放血して安楽死させ、左右別々に重量を測定後、右側の中央部から乳頭を含むように横断で4〜5 mm幅の組織片を採取し、組織片から被膜を取り除いた後、正中で二分し、半分から乳頭、髄質内帯、髄質外帯及び皮質を分けてそれぞれRNAlater®に浸漬
Total RNA抽出 miRNeasy Mini Kit (QIAGEN)を用いてtotal RNAを抽出
Total RNA品質確認 BioAnalyzer 2100 (Agilent; ver. B.02.03) を用いて測定。マイクロアレイ実験に供することができる基準であるRIN (RNA Integrity Number)値>7.0であることを確認
マイクロアレイ実験 Agilent社Tox-plusアレイを用いた1色法プロトコール (Low Input Quick Amp Labeling Kit;version6.5 Dec. 2009)に従い、スキャナーで蛍光強度をスキャニング後、画像データを取得
A マイクロアレイデータ解析 (概要)
画像データの数値化 Feature Extraction(Agilent Technologies ver 10.7.1.1) を用いて画像データを数値化し、マイクロアレイデータ (生データ;Text形式) を取得
アレイ間ノーマライズ GeneSpring GX (Ver. 12.0) を用いてグローバルノーマライゼーション法で実施
・バックグラウンド補正の結果生じた、意味のない負の値を0.01に置換します
・アレイごとに、測定値の75%タイルの値を1に揃えます
フラグカウント マイクロアレイ生データ内にあるフラグ情報をもとに3種類のフラグ付け(Detected、Not Detected、Compromised) をプローブごとに実施
発現比算出 ノーマライズ後のシグナル値を用いて媒体対照群に対する投与群の遺伝子発現比を算出
B 公表済みマイクロアレイデータ
内容 データ
GEO Accession ID 論文
9週齢の雄ラットにCO2/O2(4:1)混合麻酔及びイソフルラン麻酔処置後の肝臓の遺伝子発現量データ 6 GSE71277 Differences in gene expression profiles in liver caused by different type of anesthesia; cases of CO2-O2 and isoflurane
J. Toxicol. Sci., 40(6), 829-836
5週齢の雄ラットを用いた媒体対照及び化合物の28日間反復投与後の肝臓の遺伝子発現量データ 60 GSE87147 Chemical-induced fatty degen -eration and specific gene expression changes in rat liver.   
 J. Toxicol. Sciに投稿中
5週齢の雄ラットを用いた媒体対照及び化合物の28日間反復投与後の腎臓(皮質)の遺伝子発現量データ 204 GSE87288 Investigation of the early-response genes in chemical-induced renal carcinogenicity for the prediction of chemical carcinogenicity in rats.
 J. Toxicol. Sciに投稿中
2-amino-4-nitrophenolを用いた雄ラットの28日間反復投与試験における腎臓(髄質外帯)の遺伝子発現量の経時的変化 16 GSE87394 Time course analysis of outer medulla-specific gene expression profiles in the kidneys of Sprague-Dawley rats in a repeated dose study of 2-amino-4-nitrophenol.
 J. Toxicol. Sciに投稿中

※データが公開されたら随時追加します

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Tox-Omicsで開発した判定・予測を行うためのプロトコール

 Tox-omics projectの成果として、肝毒性、腎毒性の判別及び腎発がん性の予測ができるTox-screenシステムを開発しました (ダウンロードはこちら)。
 詳しい手順は、こちらのプロトコールをご参照ください。

@ 肝毒性及び腎毒性判別法

 動物試験 (28日間反復投与試験) で得られた肝臓及び腎臓サンプルから取得したマイクロアレイデータを既に構築した判別式に適用することで、肝臓並びに腎臓の一般毒性所見(下表)を検出し、さらにレーダーチャート形式で肝臓及び腎臓における該当所見の程度を視覚的に表現することが可能となります。必要データを入力するだけで、図に示す判定値が表示されます。値が大きいほど、遺伝子レベルではその毒性影響が現れていることを示します(判別値の最小値は0)。

肝臓 腎臓
1 肝細胞単細胞壊死 皮質の尿細管の空胞変性
2 びまん性肝細胞肥大 皮質の尿細管の核大小不同
3 小葉中心性肝細胞肥大 皮質の尿細管の核濃縮
4 小葉中心性肝細胞変性 髄質外帯の尿細管の単細胞壊死
5 小葉周辺性肝細胞脂肪変性 乳頭壊死/乳頭変性

 

〔判別精度〕
 本プロジェクトで用いた25試験分の遺伝子発現量データをトレーニングデータとして用いた時の一致率は99.2% (96〜100%) でした。

 さらに、本プロジェクトで取得した10試験分の外部データを用いてバリデーションした結果、一致率は96.7% (80〜100%) と、毒性症状に沿った結果が得られることを確認しています。

A腎発がん性予測法

28日間反復投与により得られた腎臓サンプルのマイクロアレイデータを本プロジェクトで構築した2つの予測式に適用することで発がん性予測を行います。2つの予測値が算出されますが、値が大きい方が最終的な予測結果となります (下図)。
必要データを入力するだけで、予測値が表示されます。得られた予測値が正の値であれば腎発がん陽性、負の値であれば陰性と判定されます。

〔判別精度〕

トレーニングデータ及び検証データのConcordanceはそれぞれ100%、87.5%であり、腎発がん陽性物質については全て正しく予測できることを確認しています。

B肝発がん性予測法

28日間反復投与により得られた肝臓サンプルにおける4遺伝子の発現量変化を定量PCR法により測定し、4種の予測遺伝子のうち、いずれか1遺伝子でも2倍以上(3遺伝子)もしくは1/2倍以下(1遺伝子)を示せば、”肝発がん性あり”と判定します※1。本手法はマイクロアレイによる測定を必要とせず、簡易に実施することができます。
※1;Saito et al., J Toxicol Sci. 2016; 41, 383-90.

〔肝発がん性予測手順〕
詳しい手順は、こちらのプロトコールをご参照下さい。
 

〔判別精度〕

トレーニングデータ及び検証データのConcordanceはそれぞれ82.8%、86.4%であり、トレーニングデータと同程度の精度で予測できることを確認しています。

 

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◆外部発表
投稿論文

Watanabe Y, Murakami T, Kawashima M, Hasegawa-Baba Y, Mizukami S, Imatanaka N, Akahori Y, Yoshida T, Shibutani M (2016) Maternal exposure to valproic acid primarily targets interneurons followed by late effects on neurogenesis in the hippocampal dentate gyrus in rat offspring. Neurotox. Res., (in press).

Abe H, Saito F, Tanaka T, Mizukami S, Watanabe Y, Imatanaka N, Akahori Y, Yoshida T, Shibutani M (2016) Global gene expression profiles in brain regions reflecting abnormal neuronal and glial functions targeting myelin sheaths after 28-day exposure to cuprizone in rats. Toxicol. Appl. Pharmacol., (in press).

Shiraki A, Tanaka T, Watanabe Y, Saito F, Akahori Y, Imatanak N, Yoshida T, Shibutani M (2016) Immunohistochemistry of aberrant neuronal development induced by 6-propyl-2-thiouracil in rats Toxicol. Appl. Pharmacol., (in press).

Shiraki A, Saito F, Akane H, Akahori Y, Imatanaka N, Itahashi M, Yoshida T, Shibutani M (2016) Gene expression profiling of the hippocampal dentate gyrus in an adult toxicity study captures a variety of neurodevelopmental dysfunctions in rat models of hypothyroidism. J. Appl. Toxicol., 36(1), 24–34.

Saito F, Matsumoto H, Akahori Y, Takeyoshi M (2016) Simpler alternative to CARCINOscreen® based on quantitative PCR (qPCR) J. Toxicol. Sci., 41(3), 383-390.

Matsumoto H, Saito F, Takeyoshi M (2015) Applicability of a gene expression based prediction method to SD and Wistar rats: An example of CARCINOscreen®. J. Toxicol. Sci., 40(6), 805-807.

Yamanaka H, Takeyoshi M (2015) Identification of sheep red blood cell (SRBC) surface immune-responsive peptides detected by antisera from SRBC immunized rat. J. Toxicol. Sci., 41(1), 13-16.

Yamashita K, Matsumoto H, Saito F, Takeyoshi M (2015) Differences in gene expression profiles in liver caused by different type of anesthesia; cases of CO2-O2 and isoflurane. J. Toxicol. Sci., 40(6), 829-836.

Abe H, Saito F, Tanaka T, Mizukami S, Hasegawa-Baba Y, Imatanaka N, Akahori Y, Yoshida T, Shibutani M (2015) Developmental cuprizone exposure impairs oligodendrocyte lineages differentially in cortical and white matter tissues and suppresses glutamatergic neurogenesis signals and synaptic plasticity in the hippocampal dentate gyrus of rats. Toxicol. Appl. Pharmacol., 290, 10-20.

Abe H, Tanaka T, Kimura M, Mizukami S, Imatanaka N, Akahori Y, Yoshida T, Shibutani M (2015) Developmental exposure to cuprizone reduces intermediate-stage progenitor cells and cholinergic signals in the hippocampal neurogenesis in rat offspring. Toxicol. Lett., 234(3), 180-193.

Akane H, Saito F, Shiraki A, Imatanaka N, Akahori Y, Itahashi M, Liyun W, Shibutani M (2014) Gene expression profile of brain regions reflecting aberrations in nervous system development targeting the process of neurite extension of rat offspring exposed developmentally to glycidol. J. Appl. Toxicol., 34(12), 1389-1399.

Matsumoto H, Saito F, Takeyoshi M (2014) CARCINOscreen®: New short-term prediction method for hepatocarcinogenicity of chemicals based on hepatic transcript profiling in rats. J. Toxicol. Sci., 39(5), 725-734.

Akane H, Saito F, Shiraki A, Takeyoshi M, Imatanaka N, Itahashi M, Murakami T, Shibutani M (2014) Downregulation of immediate-early genes linking to suppression of neuronal plasticity in rats after 28-day exposure to glycidol. Toxicol. Appl. Pharmacol., 279(2), 150-162.

Shiraki A, Saito F, Akane H, Takeyoshi M, Imatanaka N, Itahashi M, Yoshida T, Shibutani M (2014) Expression alterations of genes on both neuronal and glial development in rats after developmental exposure to 6-propyl-2-thiouracil. Toxicol. Lett., 228(3), 225-234.

Akane H, Shiraki A, Imatanaka N, Akahori Y, Itahashi M, Abe H, Shibutani M (2014) Glycidol induces axonopathy and aberrations of hippocampal neurogenesis affecting late-stage differentiation by exposure to rats in a framework of 28-day toxicity study. Toxicol. Lett., 224(3), 424-432.

Akane H, Saito F, Shiraki A, Imatanaka N, Akahori Y, Itahashi M, Wang L, Shibutani M (2014) Gene expression profile of brain regions reflecting aberrations in nervous system development targeting the process of neurite extension of rat offspring exposed developmentally to glycidol. J. Appl. Toxicol., 34(12), 1389-1399.

Akane H, Shiraki A, Imatanaka N, Akahori Y, Itahashi M, Ohishi T, Mitsumori K, Shibutani M (2013) Glycidol induces axonopathy by adult stage-exposure and aberration of hippocampal neurogenesis affecting late-stage differentiation by developmental exposure in rats. Toxicol. Sci., 134(1), 140–154.

Akane H, Saito F, Yamanaka H, Shiraki A, Imatanaka N, Akahori Y, Morita R, Mitsumori K, Shibutani M (2013) Methacarn as a whole brain fixative for gene and protein expression analyses of specific brain regions in rats. J. Toxicol. Sci., 38(3), 431-443.

Matsumoto H, Yakabe Y, Saito F, Saito K, Sumida K, Sekijima M, Nakayama K, Miyaura H, Otsuka M, Shirai T (2011) New short term prediction method for chemical carcinogenicity by hepatic transcript profiling following 28-day toxicity tests in rats. Cancer Informatics, 10, 259–271.

 

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学会発表等
(口頭)

齋藤文代. 遺伝子発現量解析によるメカニズムベースの肝/腎毒性評価. 日本毒性学会学術年会, 2016, 名古屋.

松本博士. 遺伝子発現量解析による発がん性予測への挑戦. 日本毒性学会学術年会, 2016, 名古屋.

Saito F. Japanese new project:assay developments by omics technologies. OECD Meeting of the Extended Advisory Group on Molecular Screening and Toxicogenomics (EAGMST), 2015, Paris, France.

Saito F. Tox-Omics project: Development of methods to detect multi-toxic effects using gene expression analysis. 9th World Congress on Alternatives and Animal Use in the Life Science, 2014, Prague, Czech.

Saito F. CARCINOscreen®: Novel short-term prediction system for carcinogenicity of chemicals by hepatic transcriptome analysis in a 28-day repeated dose toxicity study. 117th OMICS Group Conference. The International Conference on Genetic Engineering & Genetically Modified Organisms, 2013, Raleigh, NC, USA.

Kojima H. Japanese project “ARCH-Tox” for the future chemicals management policy: research and development of in vitro and in vivo assays for internationally leading hazard assessment and test methods. 15th Annual Congress of European Society for Alternatives to Animal Testing (EUSAAT), 2013, Linz, Austria.

Saito F. Tox-Omics Project: Development of mechanism based detection system for chemical-induced hepatotoxicity using gene expression analysis. OECD Meeting of the Extended Advisory Group on Molecular Screening and Toxicogenomics (EAGMST), 2012, Paris, France.

Saito F. Japanese new project:Assay developments by omics technologies. AXLR8-3 workshop, 2012, Berlin, Germany.

武吉正博. 新規経済産業省プロジェクト「遺伝子プロジェクト」 第24回日本動物実験代替法学会学術大会. 市民公開講座「日本における代替法研究の新しい胎動」, 2011, 宮城.

 
(ポスター)

渡邉洋祐、水上さやか、長谷川也須子、赤堀有美、今田中伸哉、吉田敏則、渋谷淳. メチルニトロソ尿素28日間反復経口投与によるラット海馬ニューロン新生顆粒細胞系譜の神経幹細胞からの広範な障害性について. 日本毒性学会学術年会 (2016).

林多恵、松本博士、赤堀有美、山下京介、宮浦英樹、小林俊夫、菊野秩、石井聡子、中井誠、齋藤文代. 短期発がん性スクリーニング法CARCINOscreen®を用いた遺伝子発現量データに基づく(定量的) リスク評価法の検討. 日本毒性学会学術年会 (2016).
Watanabe Y, Nakajima K, Hasegawa-Baba Y, Mizukami S, Akahori Y, Imatanaka N, Yoshida T, Shibutani M. Comparison in the effect on rat hippocampal neurogenesis between developmental exposure and postpubertal-stage exposure of N-methyl-N-nitrosourea. 14th European Congress of Toxicologic Pathology (ESTP) (2016).

阿部一、田中猛、白木彩子、齋藤文代、赤堀有美、今田中伸哉、吉田敏則、渋谷淳. ラット28日間反復投与試験の枠組みでの海馬ニューロン新生に対する脱髄誘発物質Cuprizoneの障害性の検出. 第31回日本毒性病理学会学術集会 (2015).

阿部一、田中猛、齋藤文代、赤堀有美、武吉正博、今田中伸哉、吉田敏則、渋谷淳. 髄鞘傷害物質クプリゾンのラットへの発達期暴露による脳部位での網羅的遺伝子発現解析を用いたニューロン・グリア発達障害指標の検出. 第42回日本毒性学会学術年会 (2015).

渡邉洋祐、村上智亮、阿部一、田中猛、白木彩子、木村真之、水上さやか、寒川祐見、吉田敏則、渋谷淳. バルプロ酸の発達期暴露によるラットの海馬歯状回の生後ニューロン新生に与える影響. 第42回日本毒性学会学術年会 (2015).

Hasegawa-Baba Y, Watanabe Y, Tanaka T, Shiraki A, Kimura M, Mizukami S, Abe H, Murakami T, Saito F, Akahori Y, Imatanaka N, Yoshida T, Shibutani M. Different toxicity targets in the hippocampal neurogenesis by developmental and postpubertal-stage exposure to valproic acid in rats. 13th European Congress of Toxicologic Pathology (ESTP) (2015).

Abe H, Tanaka T, Shirak A, Kimura M, Mizukami S, Saito F, Akahori Y, Imatanaka N, Yoshida T, Shibutani M. Evaluation of developmental neurotoxicity of cuprizone as a demyelinating agent in a framework of 28-day repeated oral toxicity study. 13th European Congress of Toxicologic Pathology (ESTP) (2015).

Shiraki A, Akane H, Itahashi M, Saito F, Akahori Y, Imatanaka N, Yoshida T, Shibutani M. Immunohistochemical detection of aberrant neuronal development induced by 6-propyl-2-thiouracil (PTU) in the framework of developmental neurotoxicity study and 28-day toxicity studies using rats. 13th European Congress of Toxicologic Pathology (ESTP) (2015).

Kojima H, Oshimura M, Imatanaka N. Update for Japanese project “ARCH-Tox” for the future chemicals management policy: Research and development of in vitro and in vivo assays for internationally leading hazard assessment and test methods. The American Society for Cellular and Computational Toxicology (ASCCT) (2015).

白木彩子、赤根弘敏、齋藤文代、赤堀有美、今田中伸哉、板橋恵、Wang Liyun、村上智亮、鈴木和彦、吉田敏則、渋谷淳. 6-Propyl-2-thiouracil (PTU)のラット28日間反復投与による甲状腺機能低下を介したニューロン・グリア発達障害の検出. 第30回日本毒性病理学会学術集会 (2014).

阿部一、板橋恵、田中猛、村上智亮、齋藤文代、武吉正博、今田中伸哉、吉田敏則、渋谷淳. 脱髄誘発物質クプリゾンのラットへの発達期暴露による離乳時の海馬ニューロン新生に対する影響. 第41回日本毒性学会学術年会 (2014).

白木彩子、赤根弘敏、齋藤文代、赤堀有美、今田中伸哉、板橋恵、村上智亮、吉田敏則、渋谷淳 (2014, 9月9~12日@神戸) 6-propyl-2-thiouracil (PTU)のラット発達期暴露及び28日間反復投与による甲状腺機能低下を介したニューロン・グリア発達障害に関連する障害指標分子の検索. 第157回日本獣医学会学術集会 (2014).

Abe H, Itahashi M, Tanaka T, Kimura M, Mizukami S, Akahori Y, Imatanaka N, Yoshida T, Shibutani M. Impact of cuprizone as a demyelinating agent on rat hippocampal neurogenesis. 国際神経病理学会 (2014).

齋藤文代、松本博士、小林俊夫、寳珠山五月、武吉正博、今田中伸哉. 2-Amino-4-ntrophenolのSDラットの28日間反復投与試験における腎臓部位別の経時的な遺伝子発現プロファイル解析. 第40回日本毒性学会学術集会 (2013).

松本博士、齋藤文代、武吉正博. TGPデータを用いた化学物質の短期発がん性スクリーニング法:CARCINOscreen®の検証. 第40回日本毒性学会学術集会 (2013).

赤根弘敏、齋藤文代、白木彩子、板橋恵、Wang Liyun、赤堀有美、今田中伸哉、鈴木和彦、三森国敏、渋谷淳. グリシドールのラット28日間反復投与による海馬ニューロン新生への影響. 第40回日本毒性学会学術集会 (2013).

白木彩子、赤根弘敏、齋藤文代、赤堀有美、今田中伸哉、板橋恵、Wang Liyun、大石巧、鈴木和彦、三森国敏、渋谷淳. 6-propyl-2-thiouracil (PTU) のラット発達期暴露による甲状腺機能低下を介したニューロン・グリア発達障害に関連する遺伝子発現プロファイルの異なる脳部位での同定 第29回日本毒性病理学会学術集会 (2013).

赤根弘敏、齋藤文代、白木彩子、板橋恵、Wang Liyun、鈴木和彦、三森国敏、渋谷淳. グリシドールのラットへの28日間反復投与による海馬歯状回におけるニューロン新生に対する影響. 第29回日本毒性病理学会学術集会 (2013).

赤根弘敏、齋藤文代、山中秀徳、白木彩子、大石巧、Wang Liyun、林仁美、鈴木和彦、三森国敏、渋谷淳. ラットの脳部位特異的な網羅的解析を可能とするメタカーン全脳固定法の検討. 第28回日本毒性病理学会学術集会 (2012). 

白木彩子、赤根弘敏、齋藤文代、山中秀徳、Liyun Wang、大石巧、鈴木和彦、三森国敏、渋谷淳. 6-propyl-2-thiouracil (PTU)の発達期暴露によるラット海馬歯状回における甲状腺機能低下を介したニューロン新生の永続的な影響検出とその遺伝子発現プロファイルの同定. 第39回日本毒性学会学術集会 (2012).

赤根弘敏、齋藤文代、山中秀徳、白木彩子、盛田怜子、八舟宏典、谷合枝里子、鈴木和彦、三森国敏、渋谷淳. グリシドールのラット母動物暴露による母動物と児動物の神経系に対する影響. 第39回日本毒性学会学術集会 (2012).

Kojima H, Tanaka N, Oshimura M, Saito K, Saito F and Imatanaka N. New research projects in Japan for alternative to repeated dose oral toxicity studies. EUROTOX 2012- 48th Congress of the European Societies of Toxicology (2012).

Kojima H, Tanaka N, Oshimura M, Saito K, Saito F, Imatanaka N. Japanese new project “ARCH-Tox” for the future chemicals management policy: Research and development of in vitro and in vivo assays for internationally leading hazard assessment and test methods. 1st annual Meeting of the American Society for Cellular & Computational Toxicology (2012).

齋藤文代、松本博士、武吉正博. CARCINOscreen®: New short-term prediction method for carcinogenicity by hepatic transcript profiling in a 28-day repeat-dose toxicity study. 生命医薬情報学連合大会. 日本バイオインフォマティクス学会年会 (2012).

松本博士、齋藤文代、武吉正博. 化学物質の短期発がん性スクリーニングの用量設定方法の検討. 第39回日本毒性学会学術年会 (2012).

齋藤文代、松本博士、武吉正博、矢可部芳州. 短期発がん性予測システムのWistar Hannoverラットへの適用性及び系統間差の検討. 第39回日本毒性学会学術年会 (2012).

Akane H, Saito F, Shiraki A, Mitsumori K, Shibutani M. Effect of maternal exposure to glycidol on nervous system of dams and offspring in rats. 30th Meeting of the European Society of Veterinary Pathology, Annual Meeting of the European College of Veterinary Pathologist 24th Annual Meeting of the Spanish Society of Veterinary Pathology (2012).

白木彩子、Wang Liyun、大石巧、赤根弘敏、土屋卓磨、北条友理、鈴木和彦、三森国敏、渋谷淳. 発達期ないし成熟後での甲状腺機能低下によるラット海馬歯状回におけるニューロン新生への影響の比較. 第152回日本獣医学会学術集会 (2011).