色測定は試料に光を照射し、その反射光を分光して色彩を測定する試験です。結果は種々の表色系に基づき数値へと変換されます。肉眼では区別の難しいわずかな色の違いを検出できることから、外観を重視する製品の品質管理では光沢度と合わせて欠かすことのできない測定項目です。また、耐候性試験の評価項目としても多く用いられています。
図1. L*a*b*表色系イメージ |
本機構では反射光又は透過光による測定が可能な卓上タイプと反射光を用いるハンディタイプの2機種を所有しています。ご依頼の場合、ご不明な点がある場合はお気軽にお問い合わせください。
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スガ試験機(株)製 SC-P | |||||||||||||||||||||
スガ試験機(株)製 SC10P45 | |||||||||||||||||||||
コニカミノルタ(株)製 CM-700d |
耐候性試験におけるアセチレン・ブタジエン・スチレン(ABS)の色彩変化
図2. L*a*b*表色系におけるABS板の色差ΔEの経時変化 |
ABSは、劣化に伴い黄変することが知られています。図2はサンシャインウェザーメータを用いた耐候性試験におけるABS板の色差変化ΔEと暴露時間の関係を示しています。耐候性試験は水噴霧有無の2条件で実施しました。色測定は非破壊測定であるため、同一箇所で複数回測定することが可能です。耐候性試験では光の当たり方や成型時の熱履歴の違いにより部位ごとに劣化の進行度合いが異なることも多いですが、これらの影響を最小限に抑えられます。