2020年に日本は「2050年カーボンニュートラル」を宣言しました。この実現に向けて温室効果ガスの削減を中心に目標が設定され、さまざまな取組みが行われています。その中で水素は発電、産業、運輸等の幅広い分野で活用され、カーボンニュートラル実現の鍵となる物質です。特に、電動車の一つである燃料電池自動車(FCV)の導入・普及に伴い、純度の高い水素ガスの需要が高まることが予想されます。
本機構は、計量法に規定された標準ガスの指定校正機関(国の一次標準ガスを維持・管理する機関)として、標準ガスの製造技術及び測定技術を有しています。この技術を用いてISO 14687:2019(水素燃料の品質−製品仕様)に記載されている水素ガス中の不純物のうち、水、全炭化水素[メタン換算]、メタン、酸素、ヘリウム、窒素、アルゴン、二酸化炭素及び一酸化炭素について信頼性の高い分析を行います。
分析項目と分析装置の一例を紹介します。
| 分析項目 | 分析装置例 |
|---|---|
| 水 | CRDS |
| 全炭化水素[メタン換算] | GC-FID GC-MS GC-TCD |
| メタン | |
| 酸素 | |
| ヘリウム | |
| 窒素 | |
| アルゴン | |
| 二酸化炭素 | |
| 一酸化炭素 |
リーフレット
・水素ガス中の不純物分析
関連試験
・純ガス中の微量成分及び不純物分析
(担当:化学標準部)

