ゴム中の老化防止剤はゴム製品の寿命を左右する因子の一つであるため、老化防止剤量の経時変化を把握することは非常に重要です。通常、老化防止剤は使用中に徐々に減少するため、初期配合量からの変化率をガスクロマトグラフィー(GC)、液体クロマトグラフィー(LC)等により求めます。しかしながら、代表的なイミダゾール系老化防止剤である2-メルカプトベンズイミダゾールの亜鉛塩(ZMBI)は、難揮発性かつ難溶性であるため、従来の方法では定量が困難です。また、同じく代表的なイミダゾール系老化防止剤である2-メルカプトベンズイミダゾール(MBI)は、図1に示すように、架橋中及び使用中にZMBIに変化することから、MBI配合ゴムでは、その老化防止効果をMBI量のみから評価することはできず、ZMBI量も併せて考察する必要があります。

そこで、本機構ではゴムに含まれるZMBIの定量分析方法を確立しました。図2はMBI配合ゴムの架橋直後及び熱老化処理後におけるMBI及びZMBIの定量結果です。

架橋直後ではMBIの一部がZMBIに変化しており、また、80℃×14日間の熱老化処理後ではほとんどのMBIがZMBIに変化しています。生成したZMBIも老化防止効果を有するため、MBI量だけではなく、ZMBI量も含めた総合的な評価が不可欠であることがわかります。
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