業務案内

  1. Home
  2. 業務案内
  3. 食品・製品等の分析、評価
  4. 異物の分析

異物の分析

  1. 概要
  2. 分析法
  3. 分析例

異物の分析

分析方法

項 目 説明及び分析方法
外観観察、性状  異物の外観からは、色、光沢、形状の情報が得られます。塗料片、金属片、木片、紙片、繊維、生物由来のたんぱく質等の見当をつけます。また、硬さや粘度からプラスチック、ゴム、粘着剤、油脂類などを推定します。

<分析方法の例>
  • ・デジタルマイクロスコープ
 色つきで最大2500倍の倍率で観察します。
  • ・生物顕微鏡
 菌、カビ、虫などを色つきで鮮明に観察します。
  • 走査電子顕微鏡(SEM
 表面の微細な凹凸などを観察します。
有機物の分析
(例:樹脂、ゴム、繊維、塗料)
 有機物と推定される物質は、分光法によってその主成分を特定します。さらに、GC/MS法、熱分解GC/MS法による成分特定など、必要に応じた詳細分析も可能です。

<分析方法の例>
  • 顕微鏡フーリエ変換赤外分光(FT-IR)法
 主成分のプラスチックやゴムの種類がおおよそ判別できます。
  • 顕微鏡レーザーラマン分光法
  μmオーダーの微小領域の異物を非破壊で分析します。
  • ・ガスクロマトグラフィー/質量分析(GC/MS)法
 データベース照合により揮発性有機化合物の物質名を特定します。
  • ・熱分解GC/MS
 熱分解物を同定することで、FT-IRでは不明であった化学構造に関する情報が得られます。
金属・無機物の分析
(例:金属片、ガラス、砂利)
硬い異物や、金属光沢を有する物質の成分を、元素情報により特定します。異物の分離が困難な場合や、表面と内部など部位ごとに元素組成を比較したい場合、元素の局在を分析することも可能です。

<分析方法の例>
  • 電子線マイクロアナリシス(EPMA)法
 元素組成が分かります。μmオーダーの微小領域を測定可能です。
  • ・X線回折(XRD)法
 無機物質の結晶構造に基づき、無機物質の種類を特定します。
  • ・蛍光X線(XRF)法
 元素組成が分かります。EPMA法より広面積が対象です。大気圧でも測定可能です。
  • ・SEM-エネルギー分散型X線分析(EDX)法
 元素分布イメージを取得します。
  • ・X線光電子分光(XPS
 表面からnm深さ領域の付着物などの元素情報が得られます。
生物の分析 (例:菌、血液)  主に外観観察により実施します。菌類は培養後観察や遺伝子解析等により種の特定も可能です。タンパク質が検出された際には、ヒト・植物由来など詳細な解析も可能です。ヒト由来の血液かどうかの判定も実施しています。