「化学物質」というと難しく感じられるかもしれませんが、実は私たちの生活に欠かすことのできない、とても身近な存在です。
食べ物に使用されている調味料や保存料、病気やケガのための薬、毎日身に着ける洋服、洋服を洗うための洗剤、殺虫剤や消毒用のアルコールなど、いろいろなものが、さまざまな「化学物質」から作られています。
便利で、なくてはならないものですが、使う量や使い方を間違えると、危ない事故につながることも……。
そうした危険について知っていただき、安全に使っていただけるよう、このページでは、「化学物質」についての情報を漫画でお届けします。
CONTENTS
製品表示を見よう!
登場人物
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小学生の男の子。
宿題で「化学物質」について調べている。 -
男の子のお母さん。
ご飯の支度にとりかかろうとしたところ……? -
森の妖精と呼ばれるオコジョ。
人間の扱う「化学物質」に興味を持ち、知識を深めた結果、化学物質の妖精へと生まれ変わった。



漫画のように、アルコールスプレーによる手指の消毒をこまめに行っている、という方も、いらっしゃるのではないでしょうか。
毎日何回も消毒するうちに、ついうっかり火のそばで使ってしまったり、高温になる車の中に置いたままにしてしまったり……。
消毒用アルコールのスプレーやジェルだけでなく、可燃性ガスが使われる冷感・冷却スプレー等でも、使用方法を誤ると、火災ややけどのような事故につながる危険性があります。
この他にも身近な製品によって、人への健康被害が発生するケースがあります。
その例として、厚生労働省が、家庭用品による吸入事故(製品に含まれる化学物質を、呼吸の際に吸い込んでしまう事故)等の事例を報告しています。

例えば防水スプレーでは、本来は屋外で使用すべき製品を、屋内や車内で十分に換気せずに使用したことによって、咳、のどの痛み、息苦しさ等の症状が生じた吸入事故の事例がいくつも報告されています。
消費者向け製品の製品表示には、このような事故や健康被害を防ぐため、製品の用途や適切な使用方法、使用上の注意、保存方法などが書かれています。
いつも買っているもの、使っているものだから、改めて見ることは少ないかもしれません。
ぜひ、今いちど製品表示をチェックして、便利に、安全に使用しましょう!
注:なお、当サイトの「化学物質の危険有害性情報を得るために ~GHS・ラベル表示・SDS~」のページで紹介しているGHSに従ったラベル表示は、日本では主に業務用製品や工業製品を対象に付与されるものです。現在、消費者向け製品表示は必ずしもGHSに従ったラベル表示ではありません。一方、業界団体やメーカーの自主的な取組みにより、消費者向け製品にGHSに対応したラベル表示の内容が表示されているケースもあります。