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粘弾性

動的粘弾性 測定事例8

温度時間換算則及びCox-merz則の適用〜樹脂(高密度ポリエチレンHDPE)の粘弾性測定〜


●高密度ポリエチレン(HDPE)の周波数依存性(回転レオメータ)
使用装置:ARES-G2
測定温度:160, 180, 200 [℃]
周波数:10-1 〜 102 [rad/s]
動的ひずみ:10 [%]

図1 HDPEの周波数依存性

●高密度ポリエチレン(HDPE)のマスターカーブ(基準温度160℃、回転レオメータ)

基準温度を160℃として、横シフトのみでマスターカーブを作成した。(複素粘度は時間の単位を含むため、シフトファクターで除す必要がある。)


図2 HDPEのマスターカーブ(基準温度160℃)

●HDPEのせん断粘度のせん断速度依存性(キャピラリーレオメータ)
使用装置:RH2200
測定温度:160, 180, 200 [℃]
せん断速度:101 〜 103 [1/s]
補正:管長補正

図3 HDPEのせん断粘度のせん断速度依存性

●HDPEのマスターカーブ(基準温度160℃、キャピラリーレオメータ)

基準温度を160℃として、横シフトのみでマスターカーブを作成した。(せん断粘度は時間の単位を含むため、シフトファクターで除す必要がある。)


図4 HDPEのマスターカーブ(基準温度160℃)

●Cox-Merz則の適用

Cox-Merz則が成り立つ材料では、回転レオメータ及びキャピラリーレオメータから得られたマスターカーブを同じ粘度のせん断速度依存性として重ね合わせることができる。
(周波数rad/s = せん断速度1/sとして扱う。)


図5 HDPEのマスターカーブ(160℃)

●近似による未測定温度へのシフト

図6 HDPEのシフトファクターの温度依存性とWLF近似

横シフトファクター(図中■)の温度依存性に対し、WLF則で近似を行った結果が赤い曲線である。(温度3点のみの測定結果へ近似することは通常は無い。)
近似曲線上のシフトファクター(図中)を用いることで未測定の予測したい温度のマスターカーブが得られる。



図7 HDPEのマスターカーブ(WLF近似で193℃へシフト)

予測したい温度のシフトファクターを用い、ここでは193℃へ再シフトすることで193℃のマスターカーブが得られる。


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