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L-columnシリーズについて

カラム内径の特徴と選択

HPLCでは、内径4.6 mmのカラムが多く用いられます。LC/MS(MS)の普及により、内径3 mm未満のカラムの使用頻度が増えてきました。内径の細いカラムを用いると、溶媒使用量の削減や検出感度の向上ができます。カラムは次のように分類されます。

カラム内径と溶離液流量

溶離液の最適流量は、カラム内径の断面積に比例します。内径を細くすると、分析からカラムの洗浄などを含めた一連の溶媒使用量が削減できます。

 

カラム内径と検出感度

溶離液の線速度が等しければ、カラム内径を変えても保持時間や分離度は変わらず、内径を細くすると、検出感度が向上します。

ただし、試料量が多い場合、特に試料溶媒の極性が溶離液より低い場合は、理論段数が低下し、ピークがブロードになってしまいます。その影響はカラム内径が細いほど、顕著に現われます。これは注入量が同じ場合、内径が細くなると、試料のバンド幅が広くなるためです。カラム内径の断面積に比例して注入量を変えると、理論上ピーク形状及び検出感度は変わりません。

カラム内径とホールドアップボリュームの影響

カラム内径を細くすると、汎用カラムでは問題にならなかったホールドアップボリュームがピーク形状に影響し、理論段数が低下します。このため、理論上問題ないはずが、実際には上手くいかないことがよくあります。このような場合、試料拡散の原因となる箇所を最適化します。汎用システムで内径4.6 mmから内径を細くしたときの配管内径と検出器のセル容量、理論段数の変化を示しました。カラム内径に合わせた配管とセルを変更すると、カラム本来の性能が得られます。またここでは比較していませんが、インジェクターの容量の変更も大切です。

ホールドアップボリューム: カラムに保持されない成分に対する保持容量。カラム中の遊び空間体積(空隙容量)、試料導入部、検出器の実行体積などが関係します(参照JIS K 0214:2013)

詳しく知りたい方は技術資料も併せてご覧ください