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よくある質問

GC Q&A : G-columnの使い方/トラブルシューティング

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Q1. G-column に溶媒を流して洗浄することは可能ですか?

A1. できません。G-column の液相は化学結合型ですが、内径0.53mm以下のキャピラリーカラムに比較して、液相量が多いため、溶媒を流すと剥離する場合があります。

Q2. G-column は大量注入できると聞きましたが、どの位の量まで注入できますか?

A2. 試料が気体の場合、ワンタッチインサート(GCがキャピラリー仕様の場合はライナー)の容量以上を注入すると、オーバーフローします。GCの種類にも寄りますが、1 mL程度を目安にしてください。試料が液体の場合、気化したときの容積が問題となります。

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Q3. G-column の取り付ける方向は決まっていますか?

A3. 方向は決まっていませんが、使用毎に変えない方がよいでしょう。不揮発性物質など、分析に悪影響を及ぼす物質はカラムの入口側に蓄積します。蓄積物が原因と懸念されるゴーストピークやドリフトは、カラムの入口側の数巻を切り取ると回復することがあり、性能への影響を最小に抑えることができます。

Q4. G-column で水を注入する場合の注意事項を教えてください。

A4. 気化した水はFIDでは検出されませんが、t0付近(ボイド時間)で再現性のないピークが発生することがあります。分析対象成分と重ならないようにします。水が残っていると、性能の劣化を促進させます。分析後はコンディショニングを行い、水をカラム内から完全に除去するようにしてください。

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Q5. G-column で空気を注入する場合の注意事項を教えてください。

A5. 室温付近では問題になりませんが、カラム温度が上昇すると、空気中の酸素が性能の劣化の直接原因になります。特に強極性カラムの G-300 では細心の注意が必要です。例えば、初期温度を40℃に設定し、試料中の空気がカラム内を出てから昇温すると、酸素による性能の劣化の影響を抑制することができます。分析後はコンディショニングを行い、酸素をカラム内から完全に除去するようにしてください。

Q6. G-column に注入してはいけないものはありますか?

A6. 不揮発性物質です。注入前にカラム温度より沸点が低いことを確認してください(実際は、カラム内で圧がかかっているため、沸点より低い温度で気化します)。液相自体が劣化するになることは少ないですが、カラム入口側に蓄積し、性能が低下します。

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Q7. G-column はキャリアーガスに窒素を使用できますか?

A7. 使用できるキャリアーガスは、一般的なキャピラリーカラムと同じ、窒素、水素、ヘリウムなどです。窒素は最適流速範囲が狭く、遅いため、分析時間がかかります。ヘリウムから窒素に換える場合、分析時間を同じにすると、分離度が小さくなります。分離度を同じにすると、分析時間が長くなります。窒素は不純物として酸素が含まれるため、酸素トラップを必ず併用してください。

Q8. G-column の性能が低下してきました。回復することは可能ですか?

A8. 異物の蓄積による性能低下の場合、コンディショニングで除去できれば、ある程度回復します。ただし異物を長期間放置していると、液相に悪影響を及ぼしている可能性もあるので、コンディショニングで除去できず、性能が回復しないことがあります。もちろん使用温度範囲以上の高沸点物質はコンディショニングで除去できません。このような高沸点物質は、カラム入口側に蓄積するので、カラム入口側の数巻を切り取ると回復することがあります。ただし G-300 の酸素劣化による性能低下は、回復しません。

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Q9. G-column の寿命はどの位ですか?

A9. 一概にはいえませんが、異物をカラム内に入れない、定期的なコンディショニング、最高使用温度から余裕を持った分析温度での使用などを心掛けると、長期間性能は維持します。例えばシリコン系である G-100 では、5年以上同じカラムを使用している、という事例もあります。反面、強極性カラムである G-300 では、カラム内の酸素を完全に除去せずに昇温したため、一週間で性能劣化した、ということもあります。一般に極性が高くなるほど寿命は短くなります。

Q.10 ワンタッチインサートの中に折れたリードキャピラリーが残ってしまいました。取り除き方を教えてください。

A.10 出荷時のワンタッチインサートにはワイヤーが付属しています。ワイヤーで押し出すようにして取り除いてください。リードキャピラリーのポリイミド樹脂が焼け付いている場合は、溶媒(アセトンなど)に浸して膨潤させてからワイヤーで押し出すと比較的簡単に取り除けます。やすりを使うとガラス表面に傷ができて、キャピラリーが止まりにくくなるので、絶対にお止めください。

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Q11. ワンタッチインサートは洗浄できますか?

A11. はい、洗浄できます。注入口側のワンタッチインサートは試料由来の異物が残留している場合があり、放置すると、分析結果に影響する場合があります。アセトンなど有機溶媒で洗浄すると効果的です。

Q12. ガスクロマトグラフの種類によって、ワンタッチインサートのサイズは違うのですか?

A12. はい、違います。ワンタッチインサートはガスクロマトグラフの気化室と検出器のサイズに合わせています。外径はそのガスクロマトグラフに合ったガラスカラムと同じになります。同じメーカー・型式でも注入口にガラスインサートを用いる場合、注入口のワンタッチインサートは短いものになります。

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