このページでは、化学物質管理につながる知識、必要な知識が得られる外部のサイトを紹介します。
化学物質管理に取り組む事業者の方、実際に化学物質を取り扱う作業者や研究者の方、化学物質の情報を提供する必要がある事業者の方等が、化学物質のリスク評価やGHS分類・ラベル表示・SDSについて本サイトで学んだことをもとに、もっと知りたい!調べたい!学びたい!ときに役立つリンク集です。
自分たちが化学物質を適切に管理するために、
- ・扱っている化学物質のことが知りたい
- ・リスク評価を実施する具体的な方法を知りたい
- ・ラベル表示やSDSから具体的に実施すべき安全対策を読み取りたい
と思ったら参考にしてください。
知りたいこと、調べたいことの目的別に外部サイトを紹介し、難易度の目安を★印で示しました。
入門編
化学物質管理は初めてという方に。
当サイトよりも平易な説明があります。
化学物質管理を平易に説明する必要がある方の参考にもなります。
わかりやすさの観点から子ども向けのページも紹介しています。
初心者向け
当サイトで学んだことを元に、もっと知りたいことが頭に浮かんだ方に。
当サイトの次に見るとお役立ちのページです。
中級者以上
化学物質管理を担う方に。
管理を進めるときに必要となる方法論などの詳しいことが紹介されています。
このページをブックマークして、化学物質管理に役立つ知識を広げてみましょう。
CONTENTS
化学物質のことをもっと知りたい
(a)化学物質って何?どんなところに使われているの?
一般的な「化学物質」の説明や身近な製品に使われている化学物質の例を知ることができます。
難易度 | 参照先 | 説明 |
---|---|---|
化学物質と 安全に付き合うために 製品評価技術基盤機構 |
|
|
かんたん化学物質 ガイドシリーズ 環境省 |
洗剤、殺虫剤、塗料、接着剤等に含まれている物質が人や生物に悪い影響を与える可能性と影響を与えないように上手に使う方法が紹介されたガイドブックです。 子どもを含む一般向けの内容です。 |
安全に付き合うために
製品評価技術基盤機構
- 化学物質って何?
- 鉛筆はどんな化学物質でできているの?
- リスクの大小にまつわるクイズに挑戦!
などのコンテンツで学べる子ども向けページです。
ガイドシリーズ
環境省
子どもを含む一般向けの内容です。
(b)この化学物質の特徴は?
個別の化学物質の性質(物性)や化学物質が引き起こす可能性のある悪影響(毒性)に関する情報を調べられます。
難易度 | 参照先 | 説明 |
---|---|---|
NITE CHRIP: 化学物質総合情報提供システム 製品評価技術基盤機構 |
アクセスしたページの「化学物質から調べる」から物質名等で検索し、「有害性・リスク評価情報」の各項目のリンク先から情報を入手できます。 | |
ケミココ ここから探せる化学物質情報 環境省 |
アクセスしたページの「化学物質情報検索」から物質名等で検索し、「この物質に関する情報サイト」の各項目のリンク先から情報を入手できます。 | |
PubChem U.S. NLM (米国国立医学図書館) |
英語のサイトです。 物質名等で検索し、化学構造、物性、毒性、取扱いや保管上の注意事項等の情報を入手できます。 |
化学物質総合情報提供システム
製品評価技術基盤機構
(c)化学物質を使うときに守るべき法律はあるの?
化学物質に関係する主な日本の法律を知りたいときに便利なサイトです。
特定の化学物質に関連する法律や、各法律が対象としている物質を調べられます。
難易度 | 参照先 | 説明 |
---|---|---|
化学物質に関係する法律の情報を調べる | ||
化学物質に関する法律 (関連機関等へのリンク集) 製品評価技術基盤機構 |
化学物質に関連する法律の種類がわかり、各法律を管轄する組織が運営する詳細ページにジャンプできます。 所管官庁連絡先も載っています。 |
|
NITE CHRIP: 化学物質総合情報提供システム (法規制等一覧) 製品評価技術基盤機構 |
該当する法律の概要、関連情報へのリンク、対象物質のリストにジャンプできます。 | |
ケミココ 化学物質にかかわる法律から 調べる 環境省 |
化学物質にかかわる法律の概要や規制対象物質の種類の紹介の他、関連する基準値や指針値の情報も載っています。 ケミココトップページの、「法令・適用区分から検索」で法令を選択すると法律ごとの対象物質も調べられます。 |
|
化学物質の名称等から該当する関連法律を調べる | ||
NITE CHRIP: 化学物質総合情報提供システム (化学物質から調べる検索条件入力画面) 製品評価技術基盤機構 |
CAS RNや化審法番号、物質名等で検索すると、「国内法規制情報」で該当する法律の情報を入手できます。 | |
ケミココ ここから探せる化学物質情報 環境省 |
ケミココトップページの「化学物質情報検索」から物質名等で検索すると、この物質に関連する法規制等を知ることができます。 |
所管官庁連絡先も載っています。
ケミココトップページの、「法令・適用区分から検索」で法令を選択すると法律ごとの対象物質も調べられます。
リスク評価をもっと知りたい
(a)リスク評価、リスク管理のことをもっと知りたい
リスク評価やリスク管理について専門用語の意味や具体的な事例などを、より詳しく学べます。
難易度 | 参照先 | 説明 |
---|---|---|
よくわかる化学物質管理 製品評価技術基盤機構 |
リスク評価、リスク管理、リスクコミュニケーションの流れが簡潔に示されており、急性毒性と慢性毒性の違い、人と実験動物データの違いをどのように考えるか等の解説があります。 学生を含む一般向けページです。 |
|
解説「化学物質のリスク評価について-よりよく理解するために-」 製品評価技術基盤機構 |
化学物質のリスク評価について当サイトよりも専門的な説明があります。リスク評価によく出てくる専門用語の解説を読みながら、リスク評価方法の種類やリスクの見積りで考慮すべき不確実性の考え方を知り、リスク評価の流れを理解できます。 | |
事業者向け 化学物質の リスク評価のためのガイド ブック(入門編) 経済産業省/ 製品評価技術基盤機構 |
実際にリスク評価を行う方を対象に、リスク評価に必要な情報や評価の手順が解説されています。 (解説「化学物質のリスク評価について-よりよく理解するために-」 →「事業者向け 化学物質のリスク評価のためのガイドブック」<入門編>をクリックすると参照先PDFにジャンプできます。) |
|
化学物質のリスク評価が わかる本 化学物質評価研究機構 (丸善出版株式会社) |
化学物質のリスク評価の中でも、主に人や環境への影響を評価する有害性評価について、情報収集の方法から、有害性の種類や程度、評価方法等が解説されています。 (2012年11月発行、書籍は有償です。) |
学生を含む一般向けページです。
(解説「化学物質のリスク評価について-よりよく理解するために-」
→「事業者向け 化学物質のリスク評価のためのガイドブック」<入門編>をクリックすると参照先PDFにジャンプできます。)
(2012年11月発行、書籍は有償です。)
(b)労働安全衛生法のリスクアセスメントへの対応方法を知りたい
労働安全衛生法(安衛法)に基づいて各事業場が実施すべきリスクアセスメントへの対応について、どの物質を扱っている事業場が、いつ、どのように実施するのかを知りたいときの参考になります。
実際に対応する際に役立つ支援ツールも紹介されています。
難易度 | 参照先 | 説明 |
---|---|---|
化学物質の リスクアセスメント 実施支援 厚生労働省/ 職場のあんぜんサイト |
安衛法のリスクアセスメントを支援する様々なツールが紹介されています。 具体的なリスクアセスメントの事例や教材へのリンクも載っています。 |
|
労働災害を防止するためリスクアセスメントを実施しましょう 厚生労働省 |
いつ、だれが、どのような手順でリスクアセスメントを実施するのかが簡潔にまとめられているパンフレットです。 (化学物質のリスクアセスメント実施支援 →化学物質を取扱う事業場の皆さまへ「労働災害を防止するためリスクアセスメント を実施しましょう」 をクリックすると参照先PDFにジャンプできます。) |
|
JCIA BIGDr. 労働安全衛生法特設ページ 日本化学工業協会 |
日本化学工業協会が開発した作業者リスクアセスメント支援ツール「BIGDr.Worker」の情報が得られます。「BIGDr.Worker」は登録ユーザー限定のコンテンツでツールの利用は有料です。 |
具体的なリスクアセスメントの事例や教材へのリンクも載っています。
(化学物質のリスクアセスメント実施支援
→化学物質を取扱う事業場の皆さまへ「労働災害を防止するためリスクアセスメント を実施しましょう」 をクリックすると参照先PDFにジャンプできます。)
(c)国が実施しているリスク評価のことを知りたい
国が関連法令に基づいた管理を行う、あるいは優先的に管理を行う物質を抽出する目的で実施しているリスク評価のことを知りたいときの参考になります。
難易度 | 参照先 | 説明 |
---|---|---|
化学物質審査規制法におけるスクリーニング評価・リスク評価 経済産業省 |
化学物質審査規制法におけるリスク評価の方法や評価の進捗、結果等の情報が示されています。 環境省ページにも同様の紹介があります。 |
|
化学物質の環境リスク初期評価関連 環境省 |
相対的に環境に対するリスクが大きいと想定される物質をスクリーニング(抽出)するために行われている健康リスクと生態リスクの初期評価の結果が示されています。 | |
職場における化学物質のリスク評価 厚生労働省 |
職場において健康障害防止措置の導入が必要な物質や取扱い方法を見極めるためのリスク評価について示されています。 |
GHS分類をもっと知りたい
(a)国が実施したGHS分類結果を知りたい
日本では、SDSの提供やラベル表示による情報伝達を義務あるいは努力義務としている労働安全衛生法(安衛法)、化学物質排出把握管理促進法(化管法)、毒物及び劇物取締法(毒劇法)などの規制対象物質を中心に、関係各省が連携して政府によるGHS分類が行われており、その結果が公表されています。
難易度 | 参照先 | 説明 |
---|---|---|
NITE統合版 GHS分類結果 製品評価技術基盤機構 |
政府によるGHS分類事業で分類された結果の最新情報がとりまとめられています。 |
(b)GHSの国連文書を見たい
GHS分類、ラベル表示、SDSの原理原則が記載された国連文書を見ることができます。英語原文の和訳も公開されています。
難易度 | 参照先 | 説明 |
---|---|---|
国連GHS文書原文 UNECE |
英語のサイトです。 参照先ページの本文の最後に最新改訂版へのリンクがあります。 |
|
国連GHS文書のGHS関係省庁連絡会議作成仮訳 経済産業省/厚生労働省/環境省 |
関係省庁が共同で作成した国連GHS文書の仮訳です。各省庁では改訂版ごとに同じファイルが公開されています。 |
(c)どのようにGHS分類をするのか方法を知りたい
日本国内で流通する化学品に適用するGHS分類の方法を知ることができます。
難易度 | 参照先 | 説明 |
---|---|---|
JIS Z 7252 (GHSに基づく 化学品の分類方法) 日本産業標準調査会(JISC) |
日本国内におけるGHS分類基準を明確するために、国連GHS文書に基づいて制定された日本産業規格(JIS)です。 日本国内でGHS分類するときに一番はじめに見る文書です。 (トップページの[JIS検索]から検索することで閲覧ができます。閲覧には利用者登録が必要ですが、登録や閲覧は無償です。) なお、一般財団法人日本規格協会(JSA)にて書籍又は電子ファイルを購入できます。 |
|
事業者向け GHS分類ガイダンス 経済産業省 |
事業者がJIS Z 7252を用いてGHS分類を正確かつ効率的に実施するための手引きとして提供されています。 | |
GHS分類演習【改訂版】
-GHS分類ができる人材育成へ- GHS分類演習研究会 編 (化学工業日報社) |
化学物質や混合物の分類方法が例題で解説されています。演習問題も載っています。 (2019年10月発行、書籍は有償です。) |
日本国内でGHS分類するときに一番はじめに見る文書です。
(トップページの[JIS検索]から検索することで閲覧ができます。閲覧には利用者登録が必要ですが、登録や閲覧は無償です。)
なお、一般財団法人日本規格協会(JSA)にて書籍又は電子ファイルを購入できます。
(2019年10月発行、書籍は有償です。)
(d)混合物のGHS分類をサポートしてほしい
混合物に含まれる成分の情報を入力することで、「JIS Z 7252(GHSに基づく化学品の分類方法)」や関係省庁等が公開している「事業者向けGHS分類ガイダンス」に従った方法で健康有害性と環境有害性のGHS分類を判定してくれるツールを利用できます。
難易度 | 参照先 | 説明 |
---|---|---|
NITE-Gmiccs [GHS混合物分類 判定ラベル作成システム invented by METI] 経済産業省 |
ウェブ上で動作します。 混合物の組成情報や各成分のGHS分類情報等を入力して判定結果を出力します。判定結果はCSVファイルでエクスポートできます。 |
|
混合物分類判定システム 経済産業省 |
ソフトウェアをダウンロードして使用します。混合物分類判定システムでは、NITE-Gmiccsと同じ情報を入力すれば同じ結果が得られます。 |
混合物の組成情報や各成分のGHS分類情報等を入力して判定結果を出力します。判定結果はCSVファイルでエクスポートできます。
ラベル表示をもっと知りたい
(a)ラベル表示から具体的な安全対策につなげる読み方を知りたい
化学品の安全な使用は、ラベル表示の確認からスタートします!
使用者が化学品を安全に取り扱うために知っておくべきラベル表示の読み方が詳しく説明されており、化学物質管理につながる具体的な安全対策等の情報が得られます。
事業者が作業者を対象に行う安全衛生教育に利用できる資料もあります。
難易度 | 参照先 | 説明 |
---|---|---|
GHS対応ラベルの読み方 ~毒物・劇物取扱者向け~ 厚生労働省 |
毒物・劇物該当製品に限らず、GHSの絵表示が付いたラベル表示を読むときも参考になります。 (毒物劇物の安全対策 →GHS関連情報から参照先のPDFにジャンプできます。) |
|
化学物質のGHSラベルを活用した職場の安全衛生教育のための資料 厚生労働省 |
|
- 毒物・劇物に該当している製品かどうかはラベルを見ればわかる?
- 毒物・劇物のラベルとGHSはどんな関係がある?
- 毒物・劇物はどんなことに気を付けて取り扱うべき?
毒物・劇物該当製品に限らず、GHSの絵表示が付いたラベル表示を読むときも参考になります。
(毒物劇物の安全対策
→GHS関連情報から参照先のPDFにジャンプできます。)
- GHSラベルの読み方の基本
- ラベル表示を活用した健康障害防止の取組
- ラベル表示を活用した火災爆発防止の取組
(b)ラベル表示に関するQ&Aが見たい
日本において安衛法、化管法、毒劇法に対応したラベル表示に関するQ&Aが関係省庁から公開されています。
- 安衛法:「GHS分類の結果、危険有害性に分類されない場合でもラベルは必要か」
- 化管法:「化学品を製造・販売するに際して、化管法に基づくSDSやラベルによる表示を作成したいのですが、国への届出、認可及び審査等は必要でしょうか。」
等の質問と回答が掲載されています。
難易度 | 参照先 | 説明 |
---|---|---|
化学物質対策に 関するQ&A (ラベル・SDS関係) 厚生労働省 |
安衛法に対応したラベルの記載内容や貼付箇所、事業場内表示等に関するQ&Aです。 | |
化管法SDS制度に 関するQ&A 経済産業省 |
化管法におけるラベルによる表示の努力義務が課される事業者や対象製品の条件等に関するQ&Aです。 | |
毒物及び劇物取締法Q&A 国立医薬品食品衛生研究所 (厚生労働省) |
毒物劇物全般のQ&Aの中に表示に関する内容が紹介されています。 |
SDSをもっと知りたい
(a)SDSの提供が義務付けられている法律や対象物質を知りたい
日本では、安衛法、化管法、毒劇法においてSDSの提供が義務付けられている化学品があります。これらの法律においてSDSの提供が義務である対象物質のリストや、対象物質が混合物中にどのくらい含まれているとその混合物はSDS提供の対象となるのかの情報を知ることができます。
難易度 | 参照先 | 説明 |
---|---|---|
-GHS対応- 化管法・安衛法・毒劇法に おけるラベル表示・SDS提 供制度 経済産業省・厚生労働省 |
化管法・安衛法でSDSの提供が義務付けられている化学物質のリスト、毒劇法の毒物、劇物を検索できるサイトが掲載されているパンフレットです。 | |
特定化学物質の環境へ の排出量の把握等及び管理の改善の促進に関する法律(化学物質排出把握管理促進法、 又は単に化管法) 経済産業省 |
化管法でSDSの提供が義務付けられている化学物質のリストやSDSの提供義務がある対象事業者かどうかの判断フローの情報が公開されています。 | |
毒物及び劇物取締法(毒劇法) 国立医薬品食品衛生研究所 |
毒物、劇物の定義や対象物質の検索ページが紹介されています。 |
(b)SDSにはどのような情報が記載されるのか、SDSの例や見本が見たい
国内で使われるSDSにはどのような情報が記載されているのかがわかり、また、SDSの例や見本を見ることができるサイトです。
難易度 | 参照先 | 説明 |
---|---|---|
JIS Z 7253(GHSに基づく化学品の危険有害性情報の伝達方法 -ラベル、作業場内の表示及び安全データシート(SDS)) 日本産業標準調査会 (JISC) |
日本国内で流通するSDSやラベル表示の記載項目や用いる用語を統一するために、国連GHS文書に基づいて制定された日本産業規格(JIS)です。 日本国内に流通するSDSやラベルの多くはこの文書に基づいて作られています。 (トップページの[JIS検索]から検索することで閲覧ができます。閲覧には利用者登録が必要ですが、登録や閲覧は無償です。) なお、一般財団法人日本規格協会(JSA)にて書籍又は電子ファイルを購入できます。 |
|
GHS対応のモデルラベル・ モデルSDS情報 (労働安全衛生法) 厚生労働省/ 職場のあんぜんサイト |
安衛法でSDSの提供が要求される化学物質を対象にGHS対応のモデルSDSとモデルラベルの情報が公開されています。 | |
GHS対応SDS作成例 (JIS Z 7252: 2019、 JIS Z 7253: 2019版) CERI |
混合物のGHS対応SDSの作成例が紹介されています。 (CERI HP「GHS分類とSDS作成」 →参照先PDFにジャンプできます。) |
日本国内に流通するSDSやラベルの多くはこの文書に基づいて作られています。
(トップページの[JIS検索]から検索することで閲覧ができます。閲覧には利用者登録が必要ですが、登録や閲覧は無償です。)
なお、一般財団法人日本規格協会(JSA)にて書籍又は電子ファイルを購入できます。
(c)SDSの内容から具体的な安全対策につなげるための情報を詳しく知りたい
SDSには、取り扱う製品に応じた作業環境の管理や、輸送に必要な製品容器の材質・容量への対応等の安全対策に関する情報が記載されています。
国内で流通するSDSに記載されている管理濃度、許容濃度等や輸送上の注意の情報から具体的な安全対策につなげる際に参考になるサイトを紹介します。
安衛法では作業環境の管理のために作業環境測定を行うことが求められており、管理する物質や管理濃度が規定されています。
また、作業場における作業者の健康への悪影響を最小限にするために、有害物質へのばく露状況を把握し、悪影響が出ない目安値(許容濃度)以下に保つことが望まれます。
これらの「管理濃度」や「許容濃度」はSDSの第8項「ばく露防止及び保護措置」に記載されることがあり、これらの値と作業現場で測定した作業環境濃度やばく露濃度とを比較して、作業環境を適切に管理し、作業者の健康障害の予防につなげることができますが、測定結果の評価方法を知らなければ、予防につなげることはできません。
また、輸送時の対応に関する情報として、SDSの第14項「危険物の輸送上の注意」に国連番号や品名等の記載がありますが、具体的な注意事項等は「国連危険物輸送勧告」から読み解く必要があります。
難易度 | 参照先 | 説明 |
---|---|---|
管理濃度、許容濃度を安全対策に活用したい | ||
管理濃度: 作業環境評価基準 中央労働災害防止協会 安全衛生情報センター |
安衛法に基づき、有害物質の作業環境測定を行い、測定結果を管理濃度と比較して作業環境の管理状況を把握します。このサイトには管理濃度と比較する評価値の計算方法が載っています。また、対象物質ごとの管理濃度を確認することもできます。 (閲覧方法:トップページ→告示・指針一覧→作業環境測定に関する基準関係→作業環境評価基準(評価値計算方法)→別表(管理濃度一覧)) |
|
作業環境測定の基礎知識 公益社団法人 日本作業環境測定協会 |
作業環境測定を行うべき作業場、測定の対象項目、回数、手法等が紹介されています。 | |
許容濃度等の勧告 日本産業衛生学会 |
日本産業衛生学会が作業者の健康障害の予防を目的に定めたのが許容濃度等です。作業者の健康に悪影響が出ないようにするために対象物質の平均ばく露濃度をこの許容濃度等以下に保つことが勧告されています。 リンク先の「勧告全文」のファイルをダウンロードすると、許容濃度等の勧告における許容濃度の定義や混合物の許容濃度を評価する方法が確認できます。また、対象物質の許容濃度の一覧表もあります。 |
|
危険物輸送について知りたい | ||
国連危険物輸送勧告原文 UNECE |
英語のサイトです。 「国連危険物輸送勧告」から、SDSに記載された国連番号に基づき、輸送に必要な製品容器の材質や容量、製品ごとの特別規定などの対応すべき内容が調べられます。 英和対訳の書籍は化学工業日報社で購入することができます。 |
|
危険物の海上運送に 関する調査研究報告書 日本海事検定協会 |
国連危険物輸送勧告の改訂に関する国連での検討状況等の最新情報が日本語で紹介されています。輸送時の容器条件の変更等に関する改訂動向の把握により、事前に対応を検討することができます。(年度ごとの危険物の海上運送に関する調査研究報告書をご覧ください。) |
(閲覧方法:トップページ→告示・指針一覧→作業環境測定に関する基準関係→作業環境評価基準(評価値計算方法)→別表(管理濃度一覧))
リンク先の「勧告全文」のファイルをダウンロードすると、許容濃度等の勧告における許容濃度の定義や混合物の許容濃度を評価する方法が確認できます。また、対象物質の許容濃度の一覧表もあります。
「国連危険物輸送勧告」から、SDSに記載された国連番号に基づき、輸送に必要な製品容器の材質や容量、製品ごとの特別規定などの対応すべき内容が調べられます。
英和対訳の書籍は化学工業日報社で購入することができます。
(d)SDSに関するQ&Aが見たい
安衛法と化管法への対応に必要とされるSDSについてのQ&Aが関係省庁で公開されています。
- 安衛法:「ラベル表示及びSDSの交付が義務付けられた表示及び通知対象物以外の化学物質についても、ラベル表示又はSDSの交付を行う必要があるか」
- 化管法:「化管法に基づくSDSでは、GHSで示される危険有害性の全ての項目について分類が必要なのでしょうか」
等の質問と回答が掲載されています。
難易度 | 参照先 | 説明 |
---|---|---|
化学物質対策に 関するQ&A (ラベル・SDS関係) 厚生労働省 |
安衛法に対応したSDSの記載内容やSDSを提供する対象範囲等に関するQ&Aです。 | |
化管法SDS制度に 関するQ&A 経済産業省 |
化管法においてSDSの提供が義務付けられている対象物質や製品の条件、提供方法等に関するQ&Aです。 |
CERIのトータルサポートを知りたい
CERIでは、有害性評価、ばく露評価、リスク評価の支援、GHS分類やSDSの作成に関する支援を行っています。
支援業務 | 参照先 |
---|---|
CERIの有害性評価、ばく露評価、リスク評価支援 | 支援内容 |
有害性評価 | |
ばく露・リスク評価 | |
CERIのGHS分類とSDSの作成 | GHS分類とSDSの作成 |
内容の詳細 | |
欧州CLP規則対応SDS作成 | |
米国向けGHS対応SDS作成 |