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粘弾性

ひずみ依存性測定

 ひずみ依存性測定では、材料の内部構造の壊れやすさを評価できます。凝集構造の破壊や線形ひずみ領域の確認が可能です。

 図は、一般的な材料の貯蔵弾性率及び損失弾性率のひずみ依存性の概略図です。

 温度依存性測定周波数依存性測定等の線形粘弾性測定は、ひずみに対して貯蔵弾性率及び損失弾性率が変わらない@の線形ひずみ領域で行う必要があります。Aの領域では、ひずみに対して貯蔵弾性率と損失弾性率が変わる非線形ひずみ領域であり、材料の内部の構造が壊れるため貯蔵弾性率が減少します。ひずみによって構造形成するような場合には、貯蔵弾性率が増加します。

 ひずみ分散測定は、フィラー分散性評価・Payne効果の評価に用いられます。ひずみの増大と共に弾性率が低下する現象をPayne効果と呼びます。弾性率の低下の度合いによって分散状態の良・不良の判断が可能です。

 近年Aの領域では、LAOS(大変形振幅せん断)の解析が注目されています。通常の解析では、フーリエ変換によって得られた1次波形のみで解析が行われており、Aの領域で取得した値は不正確になります。

 LAOS解析では、フーリエ変換によって得られた1次波形以外も考慮に入れていますが、それぞれの波形の意味の解釈が困難であり、今後の研究の発展に期待されます。 ひずみ依存性測定は、温度及び周波数に依存して結果が変わるため、比較する際には温度及び周波数によって結果が変わることを考慮する必要があります。

 本機構では、線形ひずみ領域及び非線形ひずみ領域での測定及びフーリエ変換での1次波形以外の算出は可能ですが、データの評価はできません。

  • 図 ひずみ依存性測定の概略図
    図 ひずみ依存性測定の概略図