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表面分析・局所分析

走査電子顕微鏡-エネルギー分散型X線分析装置(SEM-EDX)

SEM-EDXとは

 EDX(又はEDS)は電子線照射によって発生する各元素固有特性の特性X線のエネルギーと信号量から元素分析(定性分析、線分析、面分析、半定量分析)を行う装置です。EDXは同じく元素分析ができるEPMA(電子プローブマイクロアナライザー)と比べると、表面に凹凸がある試料や多数元素で構成される試料の分析に優れており、EDXをSEMに装備することで観察箇所における元素の分布情報が得られます。SEM-EDXは劣化、破壊、はく離、異物、腐食などの原因特定や無機充てん剤の分散性の評価に用いられる装置です。本機構では不具合原因調査、製品や材料の観察、寸法計測、元素分析の受託分析を行っています。お困りのことがございましたら、お気軽にお問い合わせください。

分析事例1

SEM-EDXを用いてクロロプレンゴム中の無機充てん剤の分散性評価を実施しました。

図1 クロロプレンゴム断面のEDXスペクトル
図1 クロロプレンゴム断面のEDXスペクトル
図2 クロロプレンゴム断面の元素面分析結果
図2 クロロプレンゴム断面の元素面分析結果

 EDXスペクトルから、クロロプレンゴムの構成元素が分かります。また、元素面分析の結果から、数十 μmの無機粒子が分散している様子が認められ、検出元素を重ねた元素合成図から、無機充てん剤として配合された酸化亜鉛(ZnO)の一部が加硫剤の硫黄と反応し硫化亜鉛(ZnS)となった箇所もわずかに認められます。

分析事例2

SEM-EDXを用いてプリント基板の断面の元素面分析を実施しました。

  • 図3 プリント基板の外観写真
    図3 プリント基板の外観写真
  • 図4 プリント基板断面の反射電子像(図3の赤線箇所)
    図4 プリント基板断面の反射電子像
    (図3の赤線箇所)
図5 プリント基板の元素面分析結果
図5 プリント基板の元素面分析結果

 測定箇所Aから、プリント基板から主にAl(アルミニウム)が検出され、表面の銅箔上にはBa(バリウム)の層とTi(チタン)の層が認められます。測定箇所Bから、プリント基板内部にSi(ケイ素)を含む繊維からなる層が5層認められます。また、Sn(錫)が検出された箇所を拡大し元素面分析を行うと、Snが強く検出される箇所からAg(銀)やCu(銅)も検出されていることから、Sn-Ag-Cu系のはんだが使用されていることが分かります。
 測定箇所Cのチップ断面の水色で表示された箇所は、青色と緑色が重なり水色に表示されることから、青色で表示されるSiと緑色で表示されるO(酸素)を含む成分(二酸化ケイ素など)が分布していることが分かります。
 測定箇所Dの端子部を拡大し元素面分析を行うと、赤色で表示されるCuと青色で表示されるSnが重なる箇所が認められることから、端子(Cu)とはんだ(Sn)の接合面に20 μm以上の合金層が形成されていることが分かります。

問合せ先

受託測定をご希望の方は、以下の電話番号から直接お電話いただくか、こちらのフォームからお気軽にお問い合せください。

電話でのお問合せ
 0480-37-2601 (東京事業所 高分子技術部門)
 052-761-1185 (名古屋事業所)
 06-6744-2022 (大阪事業所)