キャピラリーレオメータRH2200は、主に材料の流れやすさ(粘度)を測定するために用いられる装置です。回転レオメータと比較して、高せん断速度の粘度測定が可能です。
対象の材料は、ゴム・プラスチック・複合材料・インク・スラリー等を測定可能です。オリフィスダイを用いた測定により、管長補正及び伸長粘度の計算が可能です。L/D(キャピラリー長さ L / キャピラリー直径D)が同じでDが異なるキャピラリーダイを用い同せん断応力範囲の測定を行うことで、金属と測定材料間の臨界スリップ応力の推定が可能です。粘度のせん断速度依存性(フローカーブ)は、プラスチック成形加工分野でCAE解析用の粘度データとして用いられます。回転レオメータ(ARES-G2、PRA2000)で低せん断速度域を測定し、キャピラリーレオメータで高せん断速度域を測定し、組み合わせることで広いせん断速度範囲のせん断速度依存性(フローカーブ)を作成可能です。温度を変えて測定することで、マスターカーブも作成可能です。
・速度一定モード
ピストンを一定速度で押し、バレル内圧を測定することで粘度を測定するモード。
・圧力一定モード
ピストンを一定荷重で押し、ピストンの降下速度もしくは押し出された体積流量を測定することで粘度を測定するモード。メルトフローインデックス(MFR)もしくはメルトインデックス(MI)測定 は、この方式です。MFRもしくはMI測定機は、MFRもしくはMIの測定だけではなく、印加荷重からせん断応力、ピストンの降下速度もしくは体積流量からせん断速度を計算することもできます。
・一般的な測定の目的
フローカーブを得るために主に用いられます。(せん断速度依存性測定(フローカーブ) )
フローカーブを測定することで、材料の分子量の大小、分子量分布の広さ、充填材の量などを比較することが出来ます。
・測定可能なその他の項目
溶融密度測定
圧力-体積-温度(Pressure-Volume-Temperature (PVT))測定
熱伝導率測定
溶融張力測定
臨界スリップ応力(Mooney)
ダイスウェル
伸長粘度測定 (Cogswell)