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化学構造解析

FT-IRの受託分析

 フーリエ変換赤外分光法(FT-IR)は、物質の化学構造を解析するための代表的な手法の一つです。FT-IRでは、主に以下のような目的で使用されます。

  1. @ 未知成分の特定
    測定したスペクトルをデータベースと照合することにより、未知成分を同定できるため、ポリマー種の特定異物の特定等が可能です。
  2. A 組成比の算出
    特定ピークの強度を比較することにより、混合物中の成分比率を定量的に評価できます。
  3. B 表面状態の評価
    新品と使用品、未処理品と処理品の比較により、劣化の有無、表面付着物の有無、表面処理の効果の把握等が可能です。
  4. C 分布状態の評価(イメージングIR
    測定面をイメージングすることにより、フィラーの分散状態、層構造、成分の混合状態、深さ方向の劣化度等を視覚的に評価可能です。

 本機構ではFT-IRに加え、その他の構造解析法及び前処理技術を駆使することにより、構造解析に関する総合的な受託調査を実施しています。

FT-IRの測定事例
  • プラスチック製品のポリマー定性分析
     製品に不具合が生じた場合など、使用されているポリマーの種類を確認することは重要です。FT-IR法は簡便かつ迅速に構造情報を得ることができるため、ポリマー定性分析において必要不可欠な手法となっています。図1は材質不明のプラスチック製品をFT-IRで測定した結果です。
図1 材質不明のプラスチック製品のFT-IRスペクトル
図1 材質不明のプラスチック製品のFT-IRスペクトル

 データベースと照合することにより、このプラスチック製品に使用されているポリマーはポリカーボネート(PC)であることが判明しました。FT-IRのみではポリマーの構造を特定できない場合もありますが、本機構ではその他の手法を併用することにより構造を特定することが可能です。

 

  • ATR-FTIR法による加硫ゴムの劣化分析
     ゴム、樹脂等の高分子材料は使用中に劣化が進行します。例えば、空気中で熱、光に暴露されることにより表面近傍では主に酸化劣化が進行します(自動酸化反応)。FT-IR装置にATR(Attenuated Total Reflection)プリズムを取り付けて測定するATR-FTIR法は、酸化劣化により生じるカルボニル基(>C=O)等の官能基を高感度に検出できるため、劣化の有無の判定、劣化度の定量化に使用することができます。図2はカーボンブラック配合加硫天然ゴム(NR)の熱劣化処理前後におけるFT-IRスペクトルです。
図2 熱劣化処理前後のカーボンブラック配合加硫NRのFT-IRスペクトル
図2 熱劣化処理前後のカーボンブラック配合加硫NRのFT-IRスペクトル

 熱劣化前後のいずれについても、ゴムに含まれるカーボンブラックの影響により感度低下とベースラインのひずみが生じていますが、熱劣化後では1720 cm-1付近にカルボニル基によるピークが認められることから、酸化劣化が進行していることがわかります。また、イメージングIR法を適用することにより、どの程度の深さまで酸化劣化が進行したのかを明らかにすることも可能です。
 ただし、実際の製品では、外観変化、諸物性の変化、老化防止剤及び軟化剤等の有機系添加剤の減少、外部由来物質の侵入、架橋密度の増減など、FT-IR法では評価できない変化も生じます。そのような重要な変化を見落とすことなく製品の劣化挙動を正確に把握するためには、多種多様な評価法を組み合わせ、総合的に劣化状態を診断することが重要です。

問合せ先

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電話でのお問合せ
 0480-37-2601 (東京事業所 高分子技術部門)
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