NMRの受託分析
核磁気共鳴法(NMR)は、有機化合物の化学構造を詳細に解析するために欠かせない分析技術です。本機構では、試料の状態に応じて、溶液NMR法、固体NMR法、ゴム状態NMR法、膨潤状態NMR法など最適な手法を提案可能です。また、溶液NMR法による構造解析では、目的物質の単離が重要となりますが、本機構ではクロマトグラフィー用カラムメーカーとして培った分取・精製技術を活かし、前処理から測定・解析までの一貫したサポートを提供します。NMRの受託分析に関するご相談はお気軽にお問い合わせください。
NMRの応用事例
- FG/MASプローブを用いた加硫天然ゴムの架橋点の構造解析
加硫ゴムの架橋点はゴムの物性を発現するための重要な構造ですが、その構造はいまだ完全には解明されていません。磁場勾配(FG)/マジック各回転(MAS)プローブを用いて解析することにより、架橋点のような微量構造についても多くの情報を得ることが可能になります。図1及び図2は加硫NRの架橋点の構造解析を行った結果の一部です。
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- 図1 加硫NRのゴム状態1H-NMRスペクトル(拡大)
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- 図2 加硫NRのゴム状態13C-NMRスペクトル(拡大)
- 1H-NMRスペクトルと13C-NMRスペクトルを二次元NMR法により関連付けて解析することにより、各シグナルを相補的に帰属することが可能です。未帰属のシグナルも残っていますが、下図の加硫NRについては、硫黄により架橋した構造が約30%、硫黄と結合したものの架橋しなかった構造が約70%であることがわかります。NMRにより得られた結果を配合設計にフィードバックすることで、より優れたゴム材料を開発することが可能になります。
詳しくは本機構職員が執筆した論文及び書籍を参照してください。
・Quantitative analysis of crosslinking junctions of vulcanized natural rubber through rubber-state NMR spectroscopy
Saito, T.; Yamano, M.; Nakayama, K.; Kawahara, S. Polym. Test., 2021, 96, 107130.
・ゴムNMR法による架橋点の構造解析
齊藤貴之:CSJカレントレビュー 2023, vol.46, 80-86.
- 溶液2次元NMR法による添加剤の構造特定→詳細
- 固体19F-NMR法によるフッ素ゴムの共重合比の決定→詳細
- 膨潤13C-NMR法による加硫クロロプレンゴムの構造解析→詳細
- 固体29Si-NMR法による架橋シリコーンゴムの構造解析→詳細
- 固体1H-NMR法による架橋ポリウレタン(PU)の構造解析→詳細
- NMR法による直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)樹脂及びアクリロニトリルブタジエンスチレン(ABS)樹脂の共重合比の分析→詳細
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