・特長
・試験項目
1. ガス発生装置及び精製装置の性能評価
2. 光触媒材料の性能評価
3. アルコール測定装置の性能評価
4. 気体用微量水分計の校正
5. 二酸化炭素モニターの性能評価
・関連試験
・脚注
装置、材料、製品等の性能は、私たちの生活に影響します。例えば、室内環境を正しくモニタリングできる装置があれば、その装置の指示値を頼りに環境を改善することができます。反対に不正確な装置による誤った測定結果では、正しい対処行動をとることが難しくなります。そのため、どのような製品も性能評価が欠かせません。ここでは、ガス濃度測定装置をはじめ、ガスに関連する装置・材料の性能評価について概要を説明します。
一般に、ガス濃度測定装置の性能評価試験を実施する手順として、評価用ガスを装置等に導入し、評価用ガスの濃度と装置の指示値とを比較・評価します。このとき、用いる評価用ガスの濃度が精確でなければ、たとえ装置の指示値が評価用ガスの濃度と一致したとしても、信頼できる結果を得られたとは言えません。したがって、評価用ガスの濃度の精確さが重要になります。
本機構は、計量法に規定された標準ガスの指定校正機関※1として、精確な標準ガスを製造する技術及びガス濃度を精確に測定する技術を有しています。この技術を用いて各種装置・材料について信頼性の高い性能評価試験を実施します。
1. ガス発生装置及び精製装置の性能評価
酸素濃縮器、窒素発生装置、水素発生装置、空気精製装置について、発生ガス中の成分・不純物の濃度分析を行うことにより、装置の性能評価を行います。
2. 光触媒材料の性能評価
JIS R 1701-1〜3及びJIS R 1751-1〜3に基づき試験を実施します。光触媒反応器に評価用ガスを通気し、上部から紫外光又は可視光を照射して入口ガスの濃度と出口ガスの濃度を比較することにより除去性能を評価します。
3. アルコール測定装置の性能評価
国家標準(JCSS※2エタノール特定標準ガス)と同じ方法により調製された標準ガスを用いて校正した分析計によりエタノール濃度を精確に測定したガスを用いて装置の性能評価を行います。
4. 気体用微量水分計の校正
国立研究開発法人産業技術総合研究所にトレーサブルな水分計を用いて、水分計校正業務を実施しています。
5. 二酸化炭素モニターの性能評価
二酸化炭素濃度を任意に調節した、実際の環境に近い評価用ガスを用い、精度の高い性能評価を実施します。
上記以外の性能評価試験についてもお気軽にお問い合わせください。
・混合ガスの成分分析
・高純度ガス中の微量成分及び不純物分析
※1 本機構は、濃度(標準ガス及び標準液)に係る指定校正機関として経済産業大臣から指定され、一次標準物質(国家標準)を製造・維持管理し、登録事業者に対し二次標準物質の校正(値付け)を行っています。
→指定校正機関として培った高い技術(標準ガス分野)
※2 計量法トレーサビリティ制度(JCSS: Japan Calibration Service System)とは、国家計量標準にトレーサブルな計量標準の供給を目的とした計量器等(計量器、標準物質)の校正に関する制度で、「計量標準供給制度」と「校正事業者登録制度」から成り立っています。
→JCSS制度について