イオンミリング加工の仕組み
イオンミリング加工とは、高速のイオンを試料表面の原子と衝突させ、 試料表面の原子を弾き飛ばすスパッタリング作用により物理的に材料を削り取る加工法です。ほとんどの材料に対し不活性なAr+がイオン源として汎用されています。
イオンミリング加工は機械研磨のように砥粒、溶媒、加工時の応力等の影響を受けないため高品質な断面が得られます。高分子、金属、セラミックなどあらゆる材料の断面作製が可能であり、多層材料の構造評価、フィラー充填ゴム、CFRP (炭素繊維強化プラスチック)といった複合材料の形態観察、膜厚評価、結晶状態、異物解析などに利用されます。

冷却イオンミリング断面調製事例
プリペイドカード(積層材料)断面のSEM観察


高分子材料のように加工時の応力および熱ダメージの影響を受けやすい試料を対象とする場合は、 液体窒素による冷却下でのイオンミリング加工が有効です。プリペイドカード(積層材料)では、刃物による切断や研磨では変形してしまい確認できなかった層構造や空隙を観察できました。
加硫ゴム断面のSEM観察


(-100°C、間欠加工)
シリカ、カーボンブラック、酸化亜鉛が充填された加硫ゴム断面のSEM像を断面調製方法の違いで比較しました。イオンミリング加工で得られた断面は非常に高品質であり、カミソリによる断面加工では観察が困難なカーボンブラックの凝集体を観察できました。
使用装置

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